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8年前の李忠成を想起する北川航也「23人の力が必要になる」

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調整を続けるFW北川航也

 いつでも準備はできている。昨年12月26日に始まった国内合宿から調整を続けてきた日本代表FW北川航也(清水)は「9日の試合に向けて100%の力を出す準備はできている」と、9日のアジアカップ初戦・トルクメニスタン戦に向けて意気込んだ。

 北川を含むFW登録3人のうち、FW大迫勇也(ブレーメン)は右臀部の打撲で別メニュー調整が続き、前日6日に全体練習に合流したばかり。追加招集で森保ジャパン初選出となったFW武藤嘉紀(ニューカッスル)も2日のマンチェスター・U戦を終えて3日深夜にUAE入りしたが、5日まで休養を与えられ、練習に合流したのは同じく初戦3日前の6日だった。

 ここまでの調整を考慮すれば、トルクメニスタン戦では北川を先発起用する可能性もある。「サコくん(大迫)の状態、武藤くんの状態もあるけど、自分にやれることを試合で出せれば。サコくんのプレーをしろと言われても難しい。自分の強みを試合の中で出せれば」と静かに闘志を燃やした。

 決勝まで勝ち上げれば最大7試合の長期戦。「すべての試合を同じメンバーで固定するのは難しい」と総力戦は覚悟の上だ。アジアカップで印象に残っているシーンとして「8年前の決勝で李選手が決めたゴール」と、優勝した11年大会決勝のオーストラリア戦で延長後半4分に途中出場のFW李忠成が決めた決勝点を挙げた。

「1試合目と決勝しかピッチに立っていない」と北川が指摘するように、当時の李はグループリーグ初戦のヨルダン戦に途中出場して以降は出番がなく、決勝がヨルダン戦以来の出場だった。「その間も気持ちを切らすことなく、準備することが大事。いつチャンスが来るかは分からないし、23人の力が必要になる。もちろん先発で出るための準備をするけど、そうなったときも継続して準備し続けることが大事」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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