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不慣れなボール、緩かった守備も不満なし…負傷の東口にも言及した権田「いろんなことがある」

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大会公式球、味方の守備、同僚の負傷について語ったGK権田修一(鳥栖)

 不慣れなボールへの言い訳はせず、素直に自身のプレーと向き合う。初めて正守護神として大舞台を経験する日本代表GK権田修一(鳥栖)は落ち着いた様子で大会を過ごしている。13日のオマーン戦に向けても「相手は攻撃的にやってくると思う。1戦目とは違った戦いになる」と気を引き締めた。

 A代表初キャップは2010年1月6日、翌年のアジアカップに向けた最終予選のイエメン戦だった。だが、昨年末までの約9年間で積み重ねた数字はわずか『5』。11年のアジア杯、14年のブラジルW杯は控えGKで、その後は招集外も経験するなど、満足に出場機会を得ることはできていなかった。

 ところが、森保ジャパン発足後、初めての公式大会となるアジアカップ。9日に行われた初戦のトルクメニスタン戦(◯3-2)で先発に抜擢されると、第2戦も引き続いてスタメン起用される見込みだ。30歳の誕生日を2か月後に控え、ようやく初めて正守護神という立場でビッグタイトルを経験する形となった。

 トルクメニスタン戦では2失点を喫するなど、悔いの残るスタート。守備の緩さも失点の元凶となったが、権田はその見方を否定する。例に挙げたのは1点目のミドルシュート。「あれは打ってくれてラッキーという場面。行ってかわされたらもっとピンチになっていたし、自分が止めないといけないゾーン」と振り返った。

 選手間では「下がりすぎたよね」という話もなされ、「もっとボールサイドにアグレッシブに守備しよう」という改善点が挙がった模様。「そう話せるのがこのチームの良いところ」と前向きにも捉えた権田だが、「僕としては打ってくれてラッキーという感覚でやりたい」とシュートストップに妥協はないようだ。

 また、不慣れな大会公式球に適応する難しさも論点に挙がっていたが、それも意に介せず。「どのリーグだってメーカーは違うし、特徴はさまざまある。フランスだとウール(ウールシュポルト)、ドイツだとダービースター、色んなメーカーがあるので」とあくまでも自らのスキルに目を向けていく構えだ。

 この日はレギュラー争いのライバルにあたるGK東口順昭が腰痛で別メニュー調整。エースのFW大迫勇也も右臀部痛を抱えており、早くもアクシデントが続出している。だが、「全員が日本代表なので、選ばれた人が来ている。1人、2人が怪我をしても戦える」とキッパリ。「彼ら2人が戻ってくる可能性はあるし、1か月の長丁場ではいろんなことがある」と危機感を感じすぎることなく、一戦一戦を戦っていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)

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