beacon

2年ぶり王座奪還へ…今大会11人が得点中の青森山田「マンマークで来られても負けない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

青森山田高が最終調整を行った

 第97回全国高校サッカー選手権は14日に埼玉スタジアムで決勝戦が開催される。13日、青森山田高(青森)は東京都内で約1時間の最終調整を行った。

 前日の準決勝・尚志高戦でPK戦にもつれ込んだ死闘を制した青森山田は、セットプレーの確認など軽めの調整。2大会ぶり2度目の大会制覇を目指す決勝では流通経済大柏高(千葉)と激突する。

 プレミアリーグ勢同士のライバル対決だが、選手権はこれが初対戦。2018シーズンは青森山田が1勝1分。直近では昨年9月に4-0で勝利している。中心選手は互いの特長を理解する中、インテンシティの高いゲームが予想される。

「フィジカルの部分で負けるとは思っていない。テクニカルなところ、リスタートも含めて総合力でどちらが上回るか」と黒田剛監督。例年、埼スタの決勝には4万人を超える観客が集まるが、「より冷静に、平常心で青森山田らしさを出せるようにしたい」と気を引き締めた。

 今大会は計11人が多彩な形からゴールを挙げてきた。決勝ではMF檀崎竜孔(3年)やMFバスケス・バイロン(3年)に“キーマン封じ”のマンマークが付く可能性もあるが、バスケスは「駆け引きを工夫して、マンマークで来られても負けない。自信を持って戦いたい」と力強く話した。

 ここまでもエースが抑えられる試合はあったが、ロングスローやセットプレーのほか、“炎のストライカー”FW小松慧(3年)ら途中出場の選手もゴールを陥れている。黒田監督は「一局に集中していないのが良さになっている。流れの中で自分たちで考えて点を取ってくれたら」と期待を込めた。

 苦しみながらも準決勝を制したチームは、決戦に向けて雰囲気も良い。この日、PK練習の最後には黒田監督がキッカーを務めると、尚志高戦でPKを2本ストップしたGK飯田雅浩(3年)がゴールマウスで正座する“ルーティン”で盛り上げた。「あしたは延長戦もあるので、PKに入る前に勝負を決められるようにしたい」と飯田。2年ぶりの王座奪還へ。チームで唯一、2年前の決勝のピッチに立っている檀崎は「この舞台に戻ってこられたのは嬉しい」と頂点を見据えた。

(取材・文 佐藤亜希子)

●【特設】高校選手権2018

TOP