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檀崎2発で逆転!“平成最後の選手権”は青森山田が制す!

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青森山田高がMF檀崎竜孔の2ゴールによって逆転勝利(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.14 選手権決勝 青森山田高 3-1 流通経済大柏高 埼玉]

 平成最後の選手権は青森山田が制す! 第97回全国高校サッカー選手権は14日、埼玉スタジアム2002で決勝戦を行い、青森山田高(青森)が3-1で流通経済大柏高(千葉)に逆転勝ち。2年ぶり2回目の全国制覇を達成した。

 史上初めてプレミアリーグ勢同士のカードとなった決勝戦。4-5-1システムの青森山田はGK飯田雅浩主将(3年)、4バックは右SB橋本峻弥(3年)、CB二階堂正哉(3年)、U-19日本代表CB三國ケネディエブス(3年、福岡内定)、左SB豊島基矢(3年)。中盤は天笠泰輝(3年)と澤田貴史(3年)のダブルボランチでトップ下が武田英寿(2年)。右MFにはバスケス・バイロン(3年)、左MFにはU-18日本代表MF檀崎竜孔(3年、札幌内定)が入り、1トップは佐々木銀士(3年)が務めた。

 一方の流経大柏も4-5-1システム。GKは松原颯汰(1年)で4バックは右SB北島直樹(3年)、CB須永竜生(3年)、CB関川郁万(3年、鹿島内定)、左SB横田大樹(3年)。中盤は熊澤和希(3年)と藤井海和(1年)のダブルボランチでトップ下が八木滉史(2年)。右MFが西尾颯大(3年)、左MFが岡本竜(3年)、1トップは左部開斗主将(3年)が入った。

 流経大柏は左の岡本を活用するなど、サイドから攻撃。CKやロングスローの数を増やしたほか、自陣からのFKでもゴール前に人数をかけて先制点を奪いに行く。一方の青森山田は8分、右のバイロンの突破から3連続シュートを放つが、流経大柏DFが身体を投げ出して連続でストップする。

 青森山田は最前線の佐々木が健闘。そして、1タッチパスの冴える武田や存在感放つ天笠が多くボールに絡み、バイロン、檀崎の両翼がDFをかわしてチャンスやシュートシーンに繋げていた。

 だが、流経大柏が先制点を奪う。前半31分、連係で攻め上がった北島が右CKを獲得。これを八木が右足で入れると、相手のマークを完全に外した関川が豪快ヘッドでゴールに叩き込んだ。

 だが、セカンドボールの攻防で優位に立っていた青森山田が、同点に追いつく。40分、オフサイドギリギリで縦パスを引き出した佐々木が、右オープンスペースを独走。そのままゴール方向へ向けてドリブルすると、最後はGKを引きつけて出したパスを檀崎が左足でゴールへ押し込んだ。

 流経大柏は1-1で突入した後半開始から複数のポジションをチェンジ。熊澤を左へ出し、岡本をトップ下、八木をボランチに下げた。そして右SB北島と右SH西尾の配置を入れ替えて後半をスタート。八木が前線に絡んで前に出るなど、攻撃に厚みを持たせる。

 だが、正確なパスワークとセカンドボールの回収の部分で主導権を握り続ける青森山田は、セットプレーも活かしてゴールに迫る。流経大柏は16分、北島に代えてMF芹田悠真(3年)を投入。だが、直後の18分に青森山田が勝ち越す。天笠のインターセプトから右のバイロンが個人技で相手DF2人を翻弄。鮮やかに突破すると、ラストパスをファーサイドの檀崎が右足で決めて試合をひっくり返した。

 流経大柏は22分、八木に代えてMF渡会武蔵(2年)を、26分には岡本に代えてMF間洋登(3年)をピッチへ送り出す。対する青森山田も27分、武田に代えてMF藤原優大(1年)を、35分には佐々木に代えてFW小松慧(3年)を投入。流経大柏も渡会に代えてDF清宮優希(1年)を投入し、終盤を迎える。

 青森山田はゴール前までボールを運ばれても、「ゴールを隠せ!」の合言葉通りにシュートコースを塞ぎ、身体を張り、相手に思うようなシュートを打たせない。そして43分、青森山田はダメ押し点。天笠のスルーパスで抜け出した小松がGKとの1対1から右足でゴールを決めた。直後に藤井を古谷優斗(2年)に代えた流経大柏は、関川を前線に上げて反撃。対する青森山田は澤田をMF武眞大(3年)に入れ替える。このまま逃げ切った青森山田が3-1で勝利。54,194人の観衆が見守ったファイナルを制し、2年ぶり2回目の全国制覇を成し遂げた。

(取材・文 吉田太郎)

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