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“チーム雑草”の一員として…武藤「走って戦う。そこは忘れてはいけない」

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左足でシュートを放つFW武藤嘉紀

 不完全燃焼に険しい顔を見せていたオマーン戦(○1-0)から一夜明け、日本代表FW武藤嘉紀(ニューカッスル)はスッキリした表情を浮かべていた。試合直後は悔しさが前面に出ていたが、頭の中を整理するとポジティブな点が思い浮かんだようだ。

「昨日はゴールを取れなかったですが、でもあそこで一緒にプレーしてコミュニケーションを取れた。合わなかったところは修正したいし、ウズベキスタン戦は出たメンバーで圧倒しなきゃいけないと思う」

 後半12分から途中出場したオマーン戦では、先発したFW北川航也を含めて1トップになかなかボールが入らず、前線で孤立する時間が多かったが、決勝トーナメントで互いに攻め合う相手と対峙することになれば、グループリーグで苦しんだことを生かせるという気持ちになっている。

「自分自身、カウンターでミスしたり、シュートを打てるところで長友選手にパスしてしまったり、良い判断ができていなかったことは反省すべき。あそこで2点目を取って試合を終わらせるべく入ったので、絶対に次は日本の勝利に貢献したい」と意気込む。

 3日深夜に欧州からUAE入りし、2日間の休養を挟んで6日から全体練習に合流。現地ではロシアW杯の盟友であるDF長友佑都が武藤、MF原口元気との3ショットを自身のインスタグラムに掲載し、“チーム雑草”と名付けた。

「僕は全然きれいな選手じゃない。(長友)佑都くん、(原口)元気くんもそう。とにかく走って、戦えるところ。そこのところだけでここまで来られたと思っているので、そこは絶対に忘れてはいけない」。武藤はネーミングに同意し、言葉に力を込めた。

 今回はケガで不参加となったFW浅野拓磨に代わる追加招集だったこともあり、森保ジャパンでのトレーニングはまだ10日間にも満たない。フルコートでの練習を一度もせずにオマーン戦に臨んだことを鑑みれば、この先は伸びしろが山のようにあるはずだ。

「ウズベキスタン戦は絶対に負けてはいけない。ここで負けるのと勝つのでは雰囲気も違う。圧倒して勝てば決勝トーナメントに良い形で臨める」。パッと明るい表情で取材エリアを立ち去った。

(取材・文 矢内由美子)

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