檀崎の涙に応えた“新キャプテン”…青森山田GK飯田雅浩「重圧を少しだけ自分が預かる」
[1.14 選手権決勝 青森山田高 3-1 流通経済大柏高 埼玉]
約1か月半前にキャプテンマークを託された。高校選手権直前だった。しかし、青森山田高(青森)GK飯田雅浩(3年)はチームの先頭に立って、2年ぶりの日本一に大きく貢献した。
キャプテンマークを巻くようになったのは大会直前だった。それまでは札幌内定が発表されており、背番号10を背負うMF檀崎竜孔(3年)が務めていたが、黒田剛監督に指名されてキャプテンを引き継ぐこととなり、檀崎にその旨を伝えたという。
「檀崎はエースで10番でキャプテンという、すごい重圧だったと思う。その重圧を少しだけ自分が預かるという話をしたとき、檀崎は涙しながら『ありがとう』と言ってくれた」
飯田をキャプテンに指名した黒田監督は、「元々キャプテンシーが強く責任感の強い選手だったし、チームに対して厳しくものを言える性格だった。大会直前ではあったけど、今のままでは絶対に全国優勝できないと踏んで、荒療治だけどチームに化学反応を起こさせた」と説明。そして指揮官の期待に応えるように、「プレーで見せるキャプテンだった」という檀崎とは異なり、「自分はプレーで見せられない」という“新キャプテン”は、「皆に声をかけてチームミーティングを増やしたりした」と自分の色を出してチームを引っ張った。
先制される苦しい展開となった流経大柏との決勝で躍動したのが、キャプテンマークを託した檀崎だった。2得点を奪って逆転勝利の立役者となり、最後方から見守っていた飯田は「準々決勝、準決勝、決勝とすべて先制されたけど、そういう中でも前の選手を信じていた。しっかり点を取ってくれた結果、優勝という形で終われたのが一番良かった」と白い歯を見せた。
「正直、自分たちが全国のてっぺんに立ったという実感がわいてこない」と苦笑する。しかし、優勝旗を受け取って歓喜を爆発させた場面の中央には、約1か月半前に就任してチームをけん引した“新キャプテン”の姿が間違いなくあった。
(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2018
約1か月半前にキャプテンマークを託された。高校選手権直前だった。しかし、青森山田高(青森)GK飯田雅浩(3年)はチームの先頭に立って、2年ぶりの日本一に大きく貢献した。
キャプテンマークを巻くようになったのは大会直前だった。それまでは札幌内定が発表されており、背番号10を背負うMF檀崎竜孔(3年)が務めていたが、黒田剛監督に指名されてキャプテンを引き継ぐこととなり、檀崎にその旨を伝えたという。
「檀崎はエースで10番でキャプテンという、すごい重圧だったと思う。その重圧を少しだけ自分が預かるという話をしたとき、檀崎は涙しながら『ありがとう』と言ってくれた」
飯田をキャプテンに指名した黒田監督は、「元々キャプテンシーが強く責任感の強い選手だったし、チームに対して厳しくものを言える性格だった。大会直前ではあったけど、今のままでは絶対に全国優勝できないと踏んで、荒療治だけどチームに化学反応を起こさせた」と説明。そして指揮官の期待に応えるように、「プレーで見せるキャプテンだった」という檀崎とは異なり、「自分はプレーで見せられない」という“新キャプテン”は、「皆に声をかけてチームミーティングを増やしたりした」と自分の色を出してチームを引っ張った。
先制される苦しい展開となった流経大柏との決勝で躍動したのが、キャプテンマークを託した檀崎だった。2得点を奪って逆転勝利の立役者となり、最後方から見守っていた飯田は「準々決勝、準決勝、決勝とすべて先制されたけど、そういう中でも前の選手を信じていた。しっかり点を取ってくれた結果、優勝という形で終われたのが一番良かった」と白い歯を見せた。
「正直、自分たちが全国のてっぺんに立ったという実感がわいてこない」と苦笑する。しかし、優勝旗を受け取って歓喜を爆発させた場面の中央には、約1か月半前に就任してチームをけん引した“新キャプテン”の姿が間違いなくあった。
(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2018