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「長らくお待たせしました」1192日ぶりゴールの武藤、ロシアの苦い記憶も吹き飛ばす

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1192日ぶりに代表戦でゴールを決めたFW武藤嘉紀

[1.17 アジア杯F組第3節 日本2-1ウズベキスタン アルアイン]

 1192日ぶりの一発は自身にとってもチームにとっても大きな意味があった。失点から3分後の前半43分、DF室屋成が右サイドで粘ってクロスを上げると、ゴール中央でマークを振り切った日本代表FW武藤嘉紀(ニューカッスル)がヘディングでゴールネットを揺らした。

 武藤にとって15年10月13日の国際親善試合イラン戦(△1-1)以来、約3年3か月ぶりとなる国際Aマッチ3得点目が貴重な同点ゴール。「長らくお待たせしましたという感じ。自分自身、吹っ切れた。今日の1点は自分にとっても大きい」と素直に喜んだ。

「代表に入ると点を取れないというのが長く続いて、自分自身、悩んだ時期もあった」。迷いを吹っ切ったのはMF原口元気からの声がけだった。「お前らしさを前面に出せば絶対に決まるから」。ロシアW杯をともに戦った盟友からの言葉に「すごい後押しになった」と感謝した。

 追加招集でロシアW杯以来の代表復帰を果たした武藤は13日のオマーン戦(○1-0)に後半12分から途中出場し、森保ジャパン初出場。先発10人を入れ替えたこの日、森保ジャパン初先発を果たし、FW北川航也と2トップ気味にプレーした。

 先発のうち8人はすでにシーズンオフに入っていた国内組。「Jリーグ組も1か月ぶりぐらいの試合できつかったと思うけど、僕らが勝ったのは事実。サブ組でも1位通過を懸けた戦いで勝てたのは大きかった」と胸を張った。

 脳裏をよぎったのは半年前の記憶だった。ロシアW杯のグループリーグ最終戦・ポーランド戦(●0-1)。引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる西野ジャパンは先発を6人入れ替え、武藤らそれまで控えだった選手を先発に起用した。

「僕らで3戦目を戦って、そこで負けてしまった。非難もされて、こういう思いは二度としたくないと思った」。ポーランド戦の試合終盤。リードを許しながら勝ちに行かないボール回しを見せたことが世界的に物議を醸したが、武藤からすればそれまでに自分たちがしっかりリードしていれば、そんな展開にもならなかったとの思いがあった。

「内容云々ではなく、結果で応えないといけないと思った」。すでにグループリーグ突破は決まっていたが、武藤ら控え組にとっては絶対に負けられないプレッシャーとの闘いでもあった。「本当に今日は(チームとして)素晴らしいプレーをしていたと思う。こういうのがチームの底上げにつながる」。そう安堵の表情を見せた武藤は決勝トーナメントに向け、「先を見過ぎず、一戦一戦100%を出し切って勝つこと。力を残して勝てる相手ではない。自分自身、またゴールを決めて日本の勝利に貢献できれば」と力強く誓った。

(取材・文 西山紘平)

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