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“今後のステージ”にもつながる決勝Tへ…権田「Jリーグで認められてここに居る」

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決勝トーナメントに意気込みを示した日本代表GK権田修一(鳥栖)

 前日には束の間のオフを取り、19日に決勝トーナメントに向けて始動した日本代表。ここからは一つも負けられない戦いが始まるが、1番手GKの権田修一(鳥栖)は普段どおりの調整を進めている。「誰が出てもいい状態ができている。自分にチャンスが来た時に良いプレーができるよう、良い準備をしていくだけ」とまっすぐに意気込んだ。

 グループリーグでは第1節トルクメニスタン戦(◯3-2)、第2節オマーン戦(◯1-0)に先発。出場機会を得ている大会を「自分のやるべきことを淡々とやることはできている。ただ、失点しているので満足はしていない」と振り返る。第3節ウズベキスタン戦(◯2-1)ではGKシュミット・ダニエルが先発し、好プレーを披露したこともあり、正守護神の立場に安住するつもりはない。

 ただ、今さら背伸びするつもりもない。「僕自身はとにかく止められるシュートを止めるだけ。ずっとJリーグでやってきたことが認められてここに居ると思っているし、いきなり海外組の中に入ったらそういう強さを見せられるわけじゃないし、普段やっているプレーを見せられればチームに貢献できる」。代表仕様のプレーはJリーグでも意識しており、ここでもそれを発揮するだけだ。

 研究熱心な姿は代表でも変わらず、アジア各国の分析にも余念はない。「インドが頑張っていたり、アジア全体のレベルが上がっている。全体的に良い監督が来ているし、(対戦した)オマーンもウズベクも戦術的に上がっていた」と過度な格上意識はなし。同じポジションの選手についても「監督とGKコーチがセットで来るところが増えていて、みんな上手くなっている」と刺激を受けているようだ。

 中でも決勝トーナメント1回戦で対戦するサウジアラビアは「質の高い選手が揃っている」と警戒する相手。「昔からどういう状況でも楽な試合にならない」と過去の例を挙げ、「(グループリーグ第3節のカタール戦を見て)サウジが支配していてミスで負けたけど、ボールを持つ力、攻める力がある。予選の3試合よりもう一段上のレベルにあるのは確実」と気を引き締めた。

 相手が強ければ強いほど、守護神の活躍が求められるもの。「僕自身、こういう代表のプレッシャーを感じながらできるのは幸せ。でも、ただ『幸せです』ではダメで、結果を残さないといけない責任感はある。その中でできるかどうかは自分がどのステージでサッカーを続けていけるかにも関わっていくし、より集中してやっていきたい」。日本のため、そして自らの人生のために、Jリーグで鍛え上げてきたプレーを堂々と発揮するつもりだ。

(取材・文 竹内達也)

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