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[MOM2804]青森山田FW金賢祐(2年)_夢は韓国代表。FCソウルから青森で挑戦のFWが2発!

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前半24分、青森山田高FW金賢祐が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.28 東北高校新人選手権決勝 秋田商高 0-2 青森山田高 いわきFCフィールド]

 韓国から青森山田高で挑戦する17歳が、東北決勝で結果を残した。FW金賢祐(2年)は前半24分、MF浦川流輝亜(2年)が右サイド後方からのFKで蹴り込んだボールを上手く頭で振り切って先制ゴール。カメラマンに向けて、笑顔で両手ピースをした金は「浦川選手から『GKの前に入れ』と言われて仲間を信じて走ったらたまたまゴールに(微笑)。自分、元々ヘディングに自信があって、練習してきていた」と振り返る。

 さらに後半2分には、GK韮澤廉(1年)のパントキックから相手のDFのクリアミスで抜け出し、GKとの1対1を制した。こちらも「CBの一人が空中のボールに対して前に出てきたので、ひっくり返して。スピードに自信があるので、行けるかなと思って行ったらそのまま行けて、GKとの1対1を決められたので良かったです」という狙い通りのゴール。全2得点を叩き出して青森山田を優勝に導いた。

 金は韓国の強豪、FCソウルのアカデミー出身だ。海外志向が強かったというFWは、高校進学時に父親の勧めで青森山田への進学を決意。現在は174cmだが、当時は身長が低く、身体も小さかったという。当初は日本でのサッカー、生活に不安もあったようだが、成長への強い思いと「オマエなら絶対に行ける」という親の後押しもあって、選手権優勝した直後の青森山田に進学した。

 韓国出身の選手もいた先輩や同級生たちのサポートを受け、冬場の「キツい」雪中サッカーなどで積み上げてきた。そして、新チームに切り替わって最初の公式大会で結果。今大会、青森山田の指揮を執った正木昌宣コーチも「身体能力が高い」と認めるFWは、ゲームに集中しすぎて周りが見えなくなってしまう課題もある。それでも、決勝では良い集中力を保ってプレーし、チームを勝たせる活躍をした。

 選手権は憧れの舞台。「素晴らしい先輩と一緒にサッカーできて、しっかり見て、応援して、最後の選手権大会で一番いい結果を出してくれた。今からしっかり準備して2連覇したい」と意気込んでいる。

 将来の夢はプロ。そして「国を代表する選手になりたいです」。38名のJリーガーを輩出している名門校で力を磨き、夢を実現する。

(取材・文 吉田太郎)

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