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あらゆる想定をする佐々木翔「いつものプレーでは足りない。120%の力を」

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決勝に向けてコンディションを上げるDF佐々木翔

 最後まで何が起こるか分からない。日本代表DF佐々木翔(広島)は2月1日のアジアカップ決勝・カタール戦に向け、最大限の準備を尽くす覚悟だ。

「(決勝のピッチに)立つチャンスがあれば、間違いなくいつものプレーでは足りない。120%の力を出さないといけないし、全員がそれだけの準備をしていると思う」

 今大会はグループリーグ最終戦のウズベキスタン戦(○2-1)にフル出場したのみ。しかし、同じような状況だったDF室屋成が準決勝のイラン戦(○3-0)では後半28分から投入され、バランスを取りながら追加点をうかがいつつ、きっちりと試合を締める役割を果たした。

 DF酒井宏樹が前半の接触プレーで右足首付近を痛め、後半1分にイエローカードを受けていたこともあっての出場だったが、その酒井とともにMF遠藤航も負傷交代し、イラン戦から一夜明けた29日、2人はアブダビ市内の病院で検査を受けることになった。

 酒井は異常なしとの診断だったが、ここまで連戦を戦ってきた主力組は疲労や痛みを抱えながら決勝を迎える。特に左太腿裏を痛めた遠藤は決勝に向けて「たぶん次は難しい」と話しており、ボランチはMF柴崎岳とDF塩谷司の2人しかいない苦しい台所事情にある。

 佐々木は左サイドバックや3バックの左が本職だが、神奈川大時代やプロ入り当初の甲府時代にはボランチをこなすこともあった。決勝もその試合展開によってはいつどこで出番があるかは分からない。「各々が個人的にいろいろ考えていると思うし、(頭の)片隅では考えている」と、あらゆる想定はしている。

「昨日みたいにトラブルが起きることはある。スタメンだけで戦えないこともある。そのときは試合に絡めていない選手が勝利につなげないといけないし、総力戦だと思う」。先発、控えに関わらず、全員が最善の準備をすること。チーム一丸となってアジアの頂点へ駆け上がる。

(取材・文 西山紘平)

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