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カタール紙がUAEの蛮行を厳しく糾弾「市民を教育するべき」「暴力的で時代遅れの精神」

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試合中にペットボトルや靴がピッチに

 アジアカップ2019の準決勝でUAEファンが、カタールの国歌斉唱時にブーイングを浴びせるなどの蛮行を働いた。試合中にはペットボトルや靴をピッチに投げ入れ、プレーの進行を妨害。一部ファンの愚行に対して、批判が集中している。カタール紙の『ガルフ・タイムズ』も、一連の騒動に苦言を呈した。

 2017年のカタール外交危機により、カタールとUAE(アラブ首長国連邦)は今も断交状態にある。UAEのナヒヤーン・ビン・ザイード王子がこの試合のチケットすべてを買い占め、忠誠心のあるUAEサポーターに無料で配布すると公表するなど、試合前からピリピリとした空気が流れていた。

 そして迎えた準決勝、カタール側の国歌斉唱で大ブーイングが起こり、物々しい雰囲気のなか試合はスタートした。試合はカタールが攻勢にでる展開。エースのアルモエズ・アリが前半に2点目を奪うと、直後に怒り狂ったUAEサポーターが観客席から靴やペットボトルを投げ入れ、一時騒然となった。

 スポーツ分野で政治的傲慢の代償を払っている国があったとしても、これはそれでした。アジアカップ準決勝でカタールがアラブ首長国連邦を4-0で下した勝利は、ほとんど類似点がなく、今から100年経った後でも、この地域の市松模様の歴史の中で石に刻まれた珍しい章を形成するでしょう。

 カタール紙の『ガルフ・メディア』は、「試合前からチケットを買い占めるなど途方もない圧力にさらされた上に、ファンはフィールドに物を投げることによって彼らはフラストレーションを投げかけた」と糾弾。

 この問題について「UAEは適切に行動し、ある程度のスポーツマンシップを発揮するように市民を教育するべきだ。ライバルの国歌の間にブーイングすることは文明化した人々がすることではない。選手にボトルや他の物を投げる行為についても、暴力的で時代遅れの精神をしている」と厳しく非難した。

 一方で自国のカタールについては「スポーツと政治を混同しない方針」を忠実に遂行し、スポーツマンシップに則ったフェアプレーでつかんだ勝利に最大級の賛辞を送った。

「そんな群衆の前でカタールは、抜け目のない戦術、公正なプレーを実践した。アブダビに押しかけたUAEの群衆は沈黙となった。後半の2ゴールは、カタールの輝かしい一日を完了させた。カタールのすべての心は誇りをもって鼓動している。これから先、確実にそのことを孫たちに思い出させるはずだ」

 初の決勝進出を決めたカタールは2月1日に日本と優勝を懸けて対戦する。

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