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4試合無失点の権田「自分が正GKだとは思っていない」

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控えGKと切磋琢磨するGK権田修一(鳥栖→ポルティモネンセ)

 キャリアを切り開く原動力は、現状に満足しないメンタリティーだ。ここまでゴールを守り続けている日本代表GK権田修一(鳥栖→ポルティモネンセ)は、これまでどおりに出場が見込まれるアジアカップ決勝を2日後に控え、自身の立場について「自分が正GKだとは思っていない」と語った。

 出場ゼロに終わった2011年大会を経て、8年越しに迎えたアジアカップ。その間にはオーバートレーニング症候群、欧州挑戦、国内移籍などさまざまな出来事もあったが、今大会では主力の座を堅持。ターンオーバーで臨んだ1試合を除く5試合に先発出場し、直近4試合ではクリーンシートを続けている。

 ただ、現状の立ち位置に甘んじるつもりはない。「常に競争はある」と控えGKの存在に目を向けつつ、「この大会は試合に出ているが、終われば試合に出られる保証はない」と強調。「東口選手、シュミット・ダニエル選手もレベルは高いし、勉強になるものがある」と語った。

 さらには「彼らには悔しい思いもあるかもしれないが、僕に対して良いボールを出してくれるし、そういう人じゃないと代表には選ばれないんだと感じた」とリスペクトの言葉も。大会前にはGK陣から「3人でGKチーム」という結束が語られていたが、その一端が垣間見えた。

 だからこそ、出番を得た時に全力を出し続ける構えだ。「今は自分にできることだけをやって、またこれが終わったら次は3月ですかね。選ばれたらその時にまた頑張る、呼ばれなかったら選ばれるように頑張る。そのサイクルを続けていけたらと思います」。3月の前にはポルトガル移籍を迎えるが、30歳を間近に控えた守護神はブレずに成長していく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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