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4年後見据える吉田の覚悟、アジア制覇を「大きな一歩」に

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決勝に意気込みを示した日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)

 昨年夏のロシアワールドカップ、今回のアジアカップ、そして半年後に控えているコパ・アメリカ(南米選手権)。1年間で3度のビッグイベントをこなす日本代表だが、その最中でキャプテンという大役を受け継いだDF吉田麻也(サウサンプトン)は「日本にとって大きな意味をなす時期」と捉えている。

 アジア杯決勝を翌日に控えた31日、前日記者会見に選手代表として出席したのは吉田だった。これまで6試合は先発見込みの選手が代わりばんこに担ってきたが、グループリーグ初戦トルクメニスタン戦(○3-2)の前日に続き2回目の登壇。10月から新たに任された新キャプテンとしての仕事を果たした形だ。

 会見の場では「アジア杯優勝」の意義に話が及んだ。吉田は「ロシアW杯の前からずっと言い続けているが…」と前置きすると、ベスト16入りしたロシアW杯、5度目の頂点が目の前に迫るアジア杯、特別枠での出場が決まっている今夏のコパ・アメリカに目を向け、次のように語った。

「日本にとって大きな意味をなす時期。ここで結果を出せるかどうかで、スポーツとしての人気もそうだが、成長にもつながる」。W杯では16強という目標を達成し、一定の盛り上がりは生まれた。しかし、MF長谷部誠ら中心選手がチームを離れたこともあり、この勢いを新世代に受け継いでいく必要がある。

 昨年9月に発足したばかりの森保ジャパンは依然として発展途上。A代表経験の少ない若手を数多く起用しながら、個々の成長を求めながらアジア杯を戦っている最中だ。そんな新生日本代表を吉田は「良い監督のもと非常に良いグループで戦ってこれているし、1か月近く一緒にいるが、もっともっと一緒にプレーしたいという仲間たち」と称する。

「どんな仕事をするときもそうだと思うが、いいグループであればあるほどいい結果が出せると感じる。W杯もそうだが、8年前のアジア杯もそう。いいグループの中で戦える、仕事ができるのはとても誇らしいこと」。組織としての団結力も高めながら、決勝までの6試合を戦ってきた。

 そうして迎える決勝戦。「ここで結果を残すことが世代交代をしている日本代表にとって大きな一歩。前回のW杯で成し遂げることができなかった目標を達成できる一歩になる」。最終的に見据えるのは2022年のカタール大会、未来の命運を手繰り寄せる意味でも4年後の開催国撃破へ全てをかける。

(取材・文 竹内達也)
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