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アジア王者奪還ならず…森保J12戦目の初黒星、カタールが初V

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後半24分、MF南野拓実のゴールで1点を返したが…

[2.1 アジア杯決勝 日本1-3カタール アブダビ]

 アジアカップ決勝が1日、UAE・アブダビのザイードスポーツシティ・スタジアムで行われ、日本代表はカタール代表に1-3で敗れた。前半12分、27分に連続失点すると、後半24分にMF南野拓実の今大会初ゴールで1点を返すが、後半38分、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の助言から与えたPKで3失点目を喫した。2大会ぶりのアジア王者奪還を目指した日本だが、5回目の決勝進出で初の準優勝。森保一監督は就任後12試合目で初黒星となった。カタールは初の決勝進出で初優勝を飾り、自国開催の22年W杯に向けた強化が初のアジア制覇という形につながった。

 日本は1月28日の準決勝イラン戦(○3-0)から先発一人を変更。イラン戦で左太腿裏を痛めて途中交代したMF遠藤航に代わってDF塩谷司がボランチで先発した。それ以外はイラン戦と同じメンバーで、GK権田修一がゴールを守り、4バックは右からDF酒井宏樹、DF冨安健洋、DF吉田麻也、DF長友佑都。中盤は塩谷とMF柴崎岳のダブルボランチで、右にMF堂安律、左にMF原口元気、トップ下に南野が入り、FW大迫勇也が1トップを務めた。[スタメン&布陣はコチラ]

 昨季まで鳥栖でプレーしていた権田だが、1月29日にポルトガル1部のポルティモネンセに完全移籍することが発表された。日本代表のスタメン11人が全員海外組となるのは史上初。“オール海外組”で試合をスタートさせた。一方のカタールは出場停止明けのDFバサム・アルラウィ、MFアブデルアジズ・ハティムがそろって先発。準決勝・UAE戦(○4-0)の4バックではなく、準々決勝の韓国戦(○1-0)などで採用した3バックを敷き、守備時にはほぼ5バック気味に守備を固めてきた。

 先手を取ったのはカタールだった。前半12分、FWハサン・アルハイドスのサイドチェンジを受けたFWアクラム・アフィフが左サイドからフワリとしたクロス。PA内のFWアルモエズ・アリは吉田を背にしながらリフティングでボールを浮かし、右足のバイシクルシュートをゴール右隅にねじ込んだ。日本は決勝トーナメントで初失点。アリは今大会通算9ゴール目となり、元イラン代表FWのアリ・ダエイ氏を超える大会新記録を打ち立てた。

 スーパーゴールで先制したカタールは直後の前半13分にもアフィフのパスからアリがPA内右に抜け出し、右足でシュート。これは吉田が足を伸ばしてCKに逃れたが、次の1点を奪ったのもカタールだった。前半27分、アフィフから縦パスを受けたハティムが日本の寄せが甘いのを見逃さず、PA手前から左足でミドルシュート。これが鮮やかにゴール左隅に突き刺さり、2-0とリードを広げた。

 ピッチを自由に動くアフィフを抑え切れず、なかなかいい位置でボールを奪えない日本は攻撃でもカタールの分厚い守りを攻めあぐねる時間が続く。前半31分のFKも堂安のキックは壁を直撃。チャンスらしいチャンスのないまま、0-2で前半を折り返した。

 後半も日本がポゼッションする展開は続くが、1点が遠い。後半9分、柴崎の鋭い縦パスを南野がPA内で受けるが、相手の素早い寄せに遭い、シュートまで持ち込めない。逆に同11分にはカウンターからアフィフに持ち込まれ、ハティムに決定的なシュートを打たれたが、至近距離からのフィニッシュはクロスバーを大きく越え、日本は相手のミスに救われた。

 日本は後半17分、最初の交代カードで原口に代えてFW武藤嘉紀を投入する。武藤は下がり目の位置で大迫と縦関係の2トップを組み、南野が左サイドに移った。同19分には堂安の右クロスに武藤が頭で合わせるが、南野と重なってしまい、シュートは枠を外れる。その後もカタールを押し込み、何度もセットプレーのチャンスを獲得。カタールの高い壁に跳ね返され、なかなか得点につながらなかったが、ついにゴールをこじ開けた。

 後半24分、こぼれ球をつないで塩谷が縦パス。大迫が落としたボールに素早く反応した南野がゴール前に抜け出すと、前に出てきたGKの動きをよく見て技ありのチップキックでゴールネットを揺らした。南野は待望の今大会初ゴール。2得点した昨年10月16日のウルグアイ戦(○4-3)以来、出場8試合ぶりの得点となった。

 1-2と1点を返し、一気に同点ゴールを目指す日本だったが、またしてもVARに泣かされる結果となった。後半35分、カタールの右CKからゴール前でDFアブデルカリム・ハサンと競った吉田の手にボールが当たる。一度はプレーを流したラフシャン・イルマトフ主審だったが、VARの助言を受けてピッチ横のモニターで映像を確認。吉田のハンドを取り、カタールにPKを与えた。

 後半38分、PKキッカーを務めたアフィフは冷静に権田の逆を突き、ゴール左に流し込む。1-3と再びリードを2点に広げられた日本は直後の39分、塩谷に代えてMF伊東純也を投入。柴崎のワンボランチで、右に伊東、左に南野、トップ下に堂安というダイヤモンド型の中盤となり、前線は大迫と武藤が2トップを組んだ。

 後半44分には南野に代えてMF乾貴士を投入し、交代枠を使い切るが、2点目を奪えず。直後のFKのチャンスも柴崎のキックをニアで酒井がフリックし、吉田がヘディングシュートを狙ったが、クロスバーを越えた。試合はそのまま1-3でタイアップ。日本は2大会ぶりの王座奪還ならず、カタールが同国史上初のアジアカップ制覇を成し遂げた。

(取材・文 西山紘平)

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