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みたびVARの“被害者”に…ハンドでPK献上の麻也「どうしようもない」

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みたびVARの“標的”となったDF吉田麻也

[2.1 アジア杯決勝 日本1-3カタール アブダビ]

 みたびVARの“被害者”になった。MF南野拓実のゴールで1-2と1点差に追い上げたあとの後半35分。カタールの右CKの場面で日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)がゴール前でDFアブデルカリム・ハサンと競り合った。主審は一度はそのまま流したが、プレーが切れた時点でビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入。ピッチ横のモニターで映像を確認した結果、ボールが吉田の腕に当たっていたとしてハンドを取り、カタールにPKを与えた。

 これを決められ、1-3。試合を決定づけるPKを献上する形となった吉田は試合後、VARについて聞かれ、「どうですか? どうしたらいいんでしょう」と首を振った。「ハンドが起きたことに関してはどうしようもない。競りに行って、ボールがアクシデントで当たってしまった」。決して意図的に手でボールを扱ったわけではない。ジャンプする際に振り上げた腕にボールが当たっており、これがハンドの反則となった。

 吉田が代表戦でVARの“標的”となったのはこれが3回目だ。17年11月10日にフランスのリールで行われた国際親善試合のブラジル戦。吉田はCKの守備の場面でMFフェルナンジョーニョとPA内で交錯し、VARの助言でPK献上となった。さらに今大会も準々決勝のベトナム戦でMF柴崎岳のCKに頭で合わせ、ゴールネットを揺らしたが、VARの介入により、ヘディングしたボールが右腕に当たっていたとしてハンドを取られ、得点は取り消された。

 VARの対象となりやすいポジションとはいえ、普段プレーするプレミアリーグでVARが導入されていない影響もあるのか、数少ないVAR導入試合でこれが3回目。「結果がすべて。それがPKになって、チームの勢いを止めてしまったのは事実。僕が一番受け入れないといけない」と話すのが精一杯だった。

(取材・文 西山紘平)

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