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悔しさ募らす武藤「ゴールマシンのように点を取らないと」

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ヘディングシュートを外して悔しがるDF吉田麻也を引き起こそうとするFW武藤嘉紀

[2.1 アジア杯決勝 日本1-3カタール アブダビ]

 反撃への流れをつくった。2点ビハインドで迎えた後半17分、MF原口元気に代わり、1枚目の交代カードとしてピッチに送り込まれた日本代表FW武藤嘉紀(ニューカッスル)は、後半19分と21分に立て続けにヘディングシュートをカタールに見舞った。

 いずれも枠を捉えることはできなかったが、チームを勢いづけるシュート。すると押せ押せムードが高まった後半24分、中央を抜け出したMF南野拓実のゴールで日本は1点を返した。しかし、反撃はそこまで。同38分にPKで3点目を失った日本は万事休した。

「自分が決められれば良かったが、点を取れなかったのが事実。取れる選手になるしかない。ストライカーである以上、ゴールマシンのように点を取っていかないと」。反省が口をついた。

 1試合のみの出場に終わったロシアW杯に続いて悔しさは募る。しかし、今後の成長への足がかりとなるであろうアジアカップでもあった。グループリーグ第3戦のウズベキスタン戦(○2-1)では15年10月13日のイラン戦以来、1192日ぶりとなるゴールを決め、「代表に入るとなぜか点を取れないというののが長く続いて、悩んだ時期もあった。本当にうれしかった」と笑顔が弾けた。

 だからこそ、あのゴールをきっかけにしなければいけないという気持ちは強いはず。「もう26歳。若くない。もっとチームを助けるゴールを決めないといけない。ここで足踏みしているわけにはいかない」と自分に言い聞かせるように言った。

 このあとはすぐにプレミアリーグでの戦いが待っている。所属のニューカッスルに戻れば、アトランタ・ユナイテッド(MLS)から今冬に加入したパラグアイ代表MFミゲル・アルミロンとの競争もある。「良い選手が入ってきましたが、この厳しい環境で点を取れれば、自信にもなる。もっと貪欲に成長するために自分を奮い立たせなければいけない」。最高峰の舞台で切磋琢磨し、また森保ジャパンに戻ってくるつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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