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何度も響いた“関川コール”…サポーター期待の18歳CB「特別な時間だった」

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ホームデビューを果たした鹿島DF関川郁万

[2.9 いばらきサッカーフェスティバル 鹿島1-0水戸 カシマ]

 ゴール裏に陣取るホームサポーターの大声援からは、あふれんばかりの期待が感じられた。流通経済大柏高から加入した鹿島アントラーズDF関川郁万は後半26分から途中出場。「出ると思っていなかった」と予期せぬ本拠地デビューだったようだが、度重なる関川コールに「うれしかった」と照れ笑いを浮かべた。

 2年連続での全国高校選手権準優勝という実績を引っさげ、常勝軍団の鹿島に加わった高校3年生。高円宮杯プレミアリーグEASTではアウェーチームとしてピッチに立っていたカシマスタジアムでこの日、初めてホームサポーターの声援を受けた。「迫力があるし、変なプレーはできないと思った」と素直な感慨を語る。

 新加入選手は他にもいたが、関川にはとりわけ大きな声援が送られていた。DF植田直通、DF昌子源といった海外移籍組の影響もあるのだろう、超高校級センターバックへの期待は大きい。関川自身も「もっと鹿島の一員に認められるようにアピールして、信頼を得たい」と注がれた愛情をピッチ上で表現していく構えだ。

「鹿島はタイトルを取り続けないといけないクラブ。自分が試合に絡めたらいいけど、まだスピード感などが課題」と語ったように、プロレベルには適応過程。「紅白戦でも前線にレベルの高い選手がいるし、ついていくのが必死。もっと上を目指す選手であるなら余裕を持たないといけない」と取り組む最中だという。

 もっとも、この日はJ2水戸を相手に落ち着いたプレーを披露。果敢なポジション取りや両足ビルドアップといった長所もアピールした。「特別な時間だった。今までの選手権、紅白戦の90分以上に値するような時間だったと思う」。本拠地での第一歩を踏み出した18歳にとって、期待を感じながらの実り大きな約20分間だったようだ。

(取材・文 竹内達也)
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