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[デフフットサルW杯アジア予選]日本は世界王者・イランに0-4で完敗。21日にW杯切符をかけて中国戦

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日本はイランと個の力の差を痛感

 11月にスイスで行われるデフフットサルワールドカップ(W杯)の予選を兼ねたアジア太平洋ろう者フットサル選手権(タイ)に出場中の男子日本代表が19日、前回世界王者に輝いたイラン代表と戦い、0―4と完敗。グループリーグB組で1勝1敗となった。第3戦は21日、W杯出場切符をかけて、中国代表と対戦する。また女子日本代表も同日、第2戦でネパール代表に38―0と圧勝し、2連勝とした。

 男子日本代表の川元剛監督は悔しさを胸の内にしまい、試合を振り返った。

「イランの2日前の中国戦のメンバーは前回のW杯の選手が大半でしたが、今日は半分ぐらい、前回のW杯を経験していない新しい選手が出てきた。映像では見ていましたが、実際に対峙したときの1人1人のスキルの高さを感じました。今はまだ力の差があるなと感じました」

 世界王者・イランの強みは何なのか。川元監督が続ける。

「日本やスペインなどは(GKを除いた)4人をバランスよく配置して連動して動きます。でもイランは3人が後ろにいて、1人だけ前線に強烈な選手を置き、その選手にタメを作らせたり、行けると思ったときは振り向いてシュートを狙う。後ろにいる選手でさえ、日本の(健常者の)Fリーグでもプレーできる高いスキルを持った選手がそろっています。日本は守備でマークの受け渡しをしながら守るのですが、イランのような戦い方をするチームにはそれが通用しない。戦い方そのものが独特なんです」

 日本代表はイランに敗れながらも、W杯を見据えた「投資」も行っていた。

「力の差は感じましたが、あくまでもW杯で勝つためにやっています。この大会はグループリーグ2位でもあがれるので、後半は意図的にこちらの戦術を変えながら、相手の出方もうかがいました。今までの対戦でイランがあれだけ怒ったり、挑発してきたりすることなかった。W杯の決勝でタイとやったときのようなイランでした」

 今回の日本代表の中にはフットサルの経験自体が少ない選手もいるので、ピッチには土屋祐輝(バルドラール浦安デフィオ)以外、すべての選手を送り込み、経験の浅い選手になるべく長くピッチに立たせ、フットサルの感覚をつかませた。 

 21日の中国戦はW杯の出場権がかかった大事な一戦となる。中国はイランに1-12と大敗。実力的には日本が優位だ。川元監督は口元を引き締めた。

「油断はできませんが、圧倒しなければいけないと思っています」

【大会組み合わせ】
≪男子≫
Aグループ
タイ(前回W杯準優勝)、モンゴル、インドネシア、マレーシア、カザフスタン
Bグループ
イラン(前回W杯優勝)、日本、シンガポール、中国

≪女子≫
日本、タイ、インドネシア、中国、ネパール

※男女とも上位4か国がW杯出場。男子のグループリーグ、女子の総当たり戦は勝ち点制で争われ、勝利3、引き分け1、負け0点。

【大会スケジュール】
≪男子スケジュール≫
17日〇13‐1シンガポール代表
19日● 0-4イラン代表
21日11:00(9:00) 中国戦
23日準決勝
24日3位決定戦、決勝

≪女子スケジュール≫
17日〇26‐0インドネシア代表戦
18日〇38‐0ネパール
22日11:00(9:00) VS タイ
23日13:30(11:30) VS 中国
24日3位決定戦、決勝戦
【注】( )内はタイの現地時間

▼デフフットサル男子日本代表最終メンバーはこちら
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