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[新人戦]成長した鹿児島城西の3バック、大津の攻撃跳ね返して勝ち取った九州制覇は自信に

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鹿児島城西高の3バックの中央で好守を見せたDF池田真太朗

[2.19 九州高校新人大会決勝 鹿児島城西高 1-1(PK5-4)大津高 大津町運動公園球技場]

 決勝戦で鹿児島城西高の公式記録上の被シュート数は2。左からDF田島伊霧稀(2年)、DF池田真太朗(2年)、DF山下玲(1年)と並んだ3バックは、セットプレーの流れから1失点したものの、それぞれが雨中で持ち味を発揮しながら根気強くゴールを守り、2点目を与えなかった。

 田島は元々ボランチの選手で、池田は元FW。そして山下は昨年、Aチームに絡めなかったという選手だ。だが、この3バックが成長したことによって、濵田康成(2年)と飯野修司(2年)をCBからWBに転向させ、鹿児島城西の武器と言えるサイド攻撃をより破壊力のあるものにすることができている。

 3バックの中央で守備範囲の広さを見せている池田は、「ラインの上げ下げは課題でまだ連係が上手く取れていない部分があるんですけれども、攻撃している時のマークの確認はしっかり声かけてやれていると思います」とコメント。まだまだ完封する試合は少ないが、プレミアリーグWESTに所属する大津高の切り替え速い攻撃を封じ続けたことは自信になったはずだ。

 池田は昨年5月にFWからDFラインへコンバートされた当初、まだFWへの未練があったという。だが、現在は悔しい経験も重ねてきた現在はDFの楽しさを覚え、自分のポジションにすることができてきている。「あまり高さはないんですけれども、予測の部分やジャンプのタイミングで相手に勝っていきたいと思っています。カバーリングは自分の武器だと思っているのでそれを全国でも出せて行けたら良いと思います」。

 今大会はGK戸田哲平(2年)が思い切りの良い守備で奮闘。また、苔画から復帰する注目GKヒル袈依廉(1年)らとの競争により、その守りはさらに強固なものになっていくはずだ。去年のプリンスリーグ九州では大量失点する試合が続いた。だが「去年(プリンスリーグ)九州で失点してとても苦しい思いをしたので、今年は『守備でも城西は良い』としたい」(池田)。まだまだ経験の浅い3バックだが、今大会で得た自信を胸に連係面をより向上させ、リーグ戦やインターハイ、選手権で鉄壁の守りを披露する。

(取材・文 吉田太郎)

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