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Jクラブ争奪戦の末に鹿島選択の上田綺世「他クラブを選ぶ想像ができなかった」

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鹿島のユニフォームに袖を通して笑顔の上田(中央)。右は椎本スカウト、左は長山監督

 2021シーズンの鹿島アントラーズへの入団を決めた法政大のFW上田綺世(2年=鹿島学園高)が20日、都内で入団内定記者会見を行った。

 2020年東京オリンピックでエースストライカーとしての活躍に期待がかかる20歳が、二足の草鞋を履きながら鍛錬を重ねて行くことになった。

 上田は茨城県水戸市出身。中学時代は鹿島の下部組織である鹿島アントラーズノルテに在籍。鹿島学園高、法政大とキャリアを歩んでいた。

 上田を巡っては、複数の強豪Jクラブが争奪戦を繰り広げていた。その中で上田は、“地元クラブ”の鹿島を選択。「僕にとって目標としていたクラブ。未練じゃないけど、言い方悪いですけど、呼ばせてやるというか、もう一回必要とさせるようなプレーヤーになりたいという気持ちで頑張ってきた」と想いを語る。

「(鹿島への)練習参加が終わったあとに監督から次どこに行くのって言われた時に、正直、他のクラブを選ぶことになるという自分が想像できなかった。そこで鹿島に行きたいんだなと感じました」

 上田の武器は何と言っても得点力だ。昨年も11月にU-21日本代表の一員として参加したドバイカップでも得点王とMVPをW受賞。獲得にあたった椎本邦一スカウト担当部長も「得点力を評価した」と語ると、「タイプは違うかもしれないが、点を取るということに関しては大迫(勇也)に近い」と日本代表として活躍するOBの名前を出して、期待を表した。

 特別指定選手としての登録も完了していることから、今季より鹿島で試合に出ることが可能となっている。「一番は大学でのプレー」と前置きした椎本スカウト部長も、「ACLも決まったことで今年も凄い試合数がある。試合に出しながら育てていきたい」と色気をみせる。

 長山一也監督も愛弟子の巣立ちを喜ぶ。「得点パターンの豊富さに加え、吸収力や向上心がある」と上田への評価を語ると、「本人とも話し合いながらですが、タイミングが合えば」。昨年は名古屋で早稲田大のMF相馬勇紀がJリーグ出場と大学でのリーグ戦出場を連日でこなす離れ業を演じたが、「(上田も)前目の選手なので、可能だと思っています」と積極的に背中を押す考えを示唆した。

 上田はこの日の会見でも節々に意識の高さを感じさせた。“ストライカーらしい我の強さ”。上田が最も評価を受ける点でもある。「僕はずっとプロを目指してきた。同じ夢を描く仲間を見てきた。挫折も見てきた。僕もどこかで無理だろうと思われていたかもしれないけど、それも力に変えたいなと思ってきた。反発することが僕の力になったと思っている。すべての人に感謝しながらプレーしていきたい」。大学サッカー界のエースが、アジア王者の称号を得た常勝軍団で更なる進化を遂げる。

(取材・文 児玉幸洋)

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