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“奇策”リベロ起用の横浜FC松井大輔、後半は右SBでもプレー「景色が全然違う」

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最終ラインでプレーした横浜FCのMF松井大輔

[3.3 J1第2節 横浜FC0-2山形 ニッパツ]

 元日本代表MF松井大輔のプロ入り20年目のシーズンはまさかのセンターバック起用から始まった。相手ストライカーの駆け引きに遅れを取るシーンもあったが、持ち前のサッカーセンスでピンチの芽を摘み取り、37歳という年齢で新たな一面を見せた。

 開幕節・長崎戦(●0-1)では、ベンチ入りしたが出番なし。そして迎えた第2節、先発で今季初出場を飾った松井は3バックの中央(リベロ)を任された。今節は出場停止となったDF田代真一の代役として、経験豊富な37歳に白羽の矢が立った形だ。

 公式戦のピッチは昨年9月16日の第33節水戸戦以来約半年ぶり。それも練習試合で一度プレーしただけというポジションだった。だが、タヴァレス監督の思わぬ采配に「笑っちゃった」と驚きを示しつつも、「プレーの幅が広がる」と受け入れていた。

 実際、試合が始まってみれば落ち着きのあるプレーを見せた。縦パスを受けようとする相手FWには素早い寄せで足を出し、自身がつり出された場面でも背後を取ろうとするパスを華麗な読みでカット。連携不足からときおりギャップをつくられる場面もあったが、セットプレー以外のピンチはほとんどなかった。

 さらに攻撃では両ウイングバックに正確なフィードを供給し、起点としての役割も担当。後方から指示を出したGK南雄太は「普段とそんなに変わらない。経験がある選手だし、頭の良い選手なので微調整だけで良い。やられたところはなかったと思う」と賞賛を送った。

 4-3-1-2にシステムを変えた後半からは右サイドバックでもプレー。得意の攻撃を担うポジションでなかなか反撃の一手を繰り出せず「景色が全然違うので新鮮だったけど、何試合かやれば真ん中にボールを持ちながら入っていけたと思う」と悔しさも口にした。

 とはいえ、普段と異なるポジションでプレーしたことで「横浜FCのサッカーは右サイドが大事。抑えられたらどうなるかが分かったので、見直さないといけない」と課題も明確化。主力の復帰により再び中盤に戻ることが予想される中、「コンディションを整えながら次の試合に向けてやっていきたい」と前を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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