beacon

“1年4か月越し”の夢舞台…Jデビューの生え抜き20歳、横浜FC山本「こんな感じなんだなって」

このエントリーをはてなブックマークに追加

Jリーグ初出場を飾ったMF山本凌太郎

[3.3 J1第2節 横浜FC0-2山形 ニッパツ]

「意外と冷静でした。こんな感じなんだなって」。横浜FCユース出身でトップチーム昇格3年目、20歳のMF山本凌太郎が待望のJリーグデビューを果たした。初めてのベンチ入り、そして唯一のメンバー入りだった2017年のJ2最終節は、交代のためユニフォームに着替えながらも出場なし。1年4か月越しの夢舞台で過ごした「こんな感じ」を次の機会につなげるつもりだ。

 初の出番は後半34分、J通算220試合目にして初めてDF出場を迎えたMF松井大輔との交代だった。「間に立ち位置よく入って、ボールの動きを良くしようと思っていた」。前線へのロングボールなのか、サイドからのクロス攻撃なのか、チームで意思疎通できない時間帯が続く中、中央エリアの交通整理役を任された。

 ただ、この日の横浜FCはDF田代真一の出場停止によりスクランブル状態。そのうえ2失点を喫していたことで、フォーメーションは普段と異なる4-3-1-2に変わっており、昨季から積み上げていた組織だった攻守の連続性がなかなか維持できる状況ではなかった。

「間に入って駆け引きしていたけど難しかった。いつもやっているフォーメーションじゃなかったのもあって、みんなのイメージの共有ができなかったのもあると思う」。とはいえ、せっかくやってきた貴重な出番。「そんなに良いプレーができなかったので悔しさのほうが大きい」という力不足感は否めない。

 ただ、ここまで『0』だったものが『1』になった価値は大きかった。「この世界が初めて見えたので。スピード感もできない感じではないし、自分ならできる気持ちもあるけど、それでも自分の力が出せなかった。それは試合に出ないと分からない。だから、やっとスタートラインに立ったって気持ちです」。

 トップチーム昇格から2年間が過ぎた。初めてリーグ戦でベンチ入りし、出番が目の前にまで迫った2017年J2最終節から数えても1年4か月が経とうとしている。そんな中でようやくつかんだJリーグ初出場。憧れの舞台で向き合った「こんな感じ」の手応え、初めて経験した敗戦の悔しさを胸に、今度は活躍につながる2試合目を目指す。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●[J2]第2節2日目 スコア速報
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

TOP