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17年度選手権4強の上田西、強豪校や先輩から学んだモノを活かして「全国で勝つチーム」に

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上田西高の最終ラインの要、DF星谷優大

[3.8 練習試合 流通経済大柏高 4-3 上田西高 流通経済大柏高G]

 学んだものを持ち帰り、「全国で勝つチームになる」。17年度選手権で長野県勢初となる4強入りを果たした上田西高だが、昨年はインターハイ予選、選手権予選ともに決勝で惜敗して準優勝。全国舞台に立つことができなかった。

 主将のMF南澤和(2年)は「昨年はあと一歩のところで何かが足りなかった。それを話し合ってやっている。(勝ち切るためには)最後の球際の部分だったり、どれだけ足を1cmでも伸ばせるか。今年は切り替えを重点的にやっていこうと思っていて、切り替えを速くすれば2次3次攻撃をできる。切り替えの部分で球際激しく、長野県では1番になりたいと思っています」と語る。

 この日は同校の、スペシャリストを育成するため、学力向上・クラブ活動・生徒会活動・国際交流の探究活動や課題解決型活動に主体的に集中して取り組むことのできる「ステージ週間」を活用して、日帰りで千葉遠征を敢行。選手権で2年連続準優勝の流通経済大柏高と練習試合を行い、全国トップクラスのチームの攻守の切り替えの速さ、球際の強さを体感した。

 最終ラインの要、DF星谷優大(2年)は「寄せなければシュートを打たれるし、寄せすぎると簡単に行かれるし、CKとか相手が大きくて大変でした」と振り返る。30分ハーフの前半は3失点。だが、ボランチとDFラインの間が開きすぎないように意識して戦った後半に立て直し、南澤の2ゴール1アシストの活躍や守備陣の粘り強い守り、運動量の多いプレーを見せていたMF宮澤珠輝(2年)やFW百瀬光宇(1年)の奮闘などもあって1点差で試合を終えた。

 エースストライカーのFW小山勇翔(2年)不在の中で健闘。ただし、星谷は「焦ってしまってパスを繋げなかったりあったのでまだまだです」と首を振る。白尾秀人監督は「流経さんや前育さんにいつも学ばせてもらっています」と語っていたが、貴重な学びを得たチームはそれを長野へ持ち帰って自分たちの成長に繋げる。

 星谷は下級生の多いDFラインを声で統率するところと、181cmの高さ、「競り合いの強さ」が特長のCB。長野県内では競り合いで負けなくても、全国トップレベルのチームは簡単に勝たせてくれないこと、プレスのスピードなど学んだことを意識して成長を目指す。

 目標は選手権4強世代の主将、大久保龍成のようにチームをまとめて声を出せる選手、そして田辺岳大のように競り合いもフィードでも力を発揮できる選手だ。この日学んだ切り替えの速さや球際を意識して高め、2年前に負けないレベルまで堅守を磨いて「全国行って勝ちたいです」という目標を達成する個人、チームになる。

(取材・文 吉田太郎)

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