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「主審を石だと思え」は過去の話に…新競技規則はコイントス、カード対象にも変更点

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新規則では主審にボールが当たった場合、ドロップボールで再開される可能性がある

 サッカーのルールを定める国際サッカー評議会(IFAB)は12日、2019-20シーズンから適用される競技規則の一部を公開し、新たに改訂された部分が判明した。最も大きな変更点であるハンドの反則以外にも、プレーに大きく影響を及ぼしそうなテコ入れが行われている。

■コイントスでボールを選べる
 現在、試合前のコイントスでは勝ったほうが「前半に攻めるゴールを決める」というルール。その一方、負けたほうはボールを取って、センターサークル内のセンターマークから前半のキックオフを行う。

 しかし、今回の改訂後は勝ったほうもボールを選ぶことが可能になる。その場合、コイントスに勝ったほうが前半のキックオフを行い、負けたほうがコート(前半に攻めるゴール)を選ぶという流れになる。

 この変更についてIFABは「ゴールを直接狙えるようになるなど、近年の競技規則の改訂により、キックオフがよりダイナミックになっているため」と説明。キックオフのスタイルが多様化していることが一因のようだ。

■主審は石ではなくなる?
 これまでの競技規則では、主審のボールが当たった場合、そのまま関係なくプレーが続けられるのが通例だった。そのため、選手は主審からの跳ね返りに惑わされるべきではなく、「石だと思ってプレーする」ことも求められていた。

 ただ、今回の改訂により、試合役員にボールが当たった場合にドロップボールで再開される可能性が出てきた。ボールが当たった後に「得点機会につながる」「そのままゴールに入る」「ボールを保持するチームが変わる」場合がそれにあたる。

 IFABはこの変更について「試合関係者、特に審判にボールが当たることで、利益を得たりゴールを奪ったりするのは、とても不公平になりうる」と説明している。

■ベンチ入りスタッフにもカード
 これまでの競技規則では、ベンチ入りしているスタッフが不正行為を行った場合、口頭で警告や退席処分が下されるという仕組みだった。しかし、改訂後はピッチ内の選手たちと同様にイエローカード、レッドカードが提示されるようになる。

 もっとも、背番号で管理される選手たちとは異なり、テクニカルエリア内のスタッフは判別することが難しい。暴言など誰の行為か識別できない場合は「より上級のコーチ」が処分を受けることになっている。

■ゴールキック、エリア内FKにも変更
 これまでゴールキック、ペナルティエリア内の守備側フリーキックでは、受け手の選手がペナルティエリアを出た状態でボールに触れなければならなかったが、この規定は廃止。エリア内に入ってボールを受け、ビルドアップを行うことが可能になった。

 なお、攻撃側の選手がエリア内にいた場合、これまではキックをすることが認められていなかったが、このルールもなくなる。改訂後は攻撃側の選手がエリア内にいてもクイックリスタートを行うことができる一方、攻撃側の選手が邪魔をすることはできない。

■PKでのGKの反則
 ペナルティキックが行われる際、ゴールキーパーはキックが行われるまで、ゴールラインより前に出てはいけないというのは改訂前と同じ。ただ、この基準があいまいになっていたため、「ゴールライン上に片足だけ残しておけば反則にならない」という形で明文化された。

■スタンディングオベーションは消える?
 試合に出場していた選手が交代によってピッチを退く際、これまではメインスタンド側のハーフウェーラインまで向かい、新しく入る選手とハイタッチをしながらベンチに向かう姿が見られていた。しかし、今回の改訂でこれが禁止となった。

 改訂後は「最も近い境界線からピッチを離れなければならない」というルール。IFABによると「時間稼ぎを防ぐため」とのことだが、活躍した選手もすぐにピッチを去ることになるため、観客からのスタンディングオベーションを受けることはできなくなりそうだ。

 なお、今回は英語版のみリリースされたが、日本サッカー協会(JFA)が翻訳したものが後日公表される見込み。新競技規則は2019年6月1日からの施行だが、各国コンペティションでは猶予期間が与えられており、Jリーグでは毎年夏の中断期間後から新たなルールを導入している。

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