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[スペシャルオリンピックス世界大会GL]SO日本代表はチェコに6ゴール快勝も、ハイチに6失点で1勝1敗

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写真提供:SOサッカー日本代表

 知的障害のある人たちにスポーツを通じて社会参加を応援する国際組織による世界大会「スペシャルオリンピックス(SO)夏季世界大会 2019」のサッカー競技のグループリーグが16日に開幕。今回から初めて知的障害のある「アスリート」と知的障害のない「パートナー」が同じチームでプレーする7人制の「ユニファイドサッカー」に挑んでいるSO日本代表はSOチェコに6-1と快勝したが、SOハイチには1-6で敗れた。

 第1戦のSOチェコ戦では、グループ分け予選のチェコ戦、中国戦でもゴールした橘勇佑の先制ゴールで一気に勢いがつき、前回対戦より4点多い6ゴールを奪った。

 この試合で2ゴールをあげたパートナーの安部大河は「今までは自分でシュートするより味方にゴールして欲しくてパスを選択する事が多かったですが、今日はチーム全員が必死に守って攻めて、ボールを僕まで繋いでくれたので、迷う事なく思い切り打ちました。チーム全員で取ったゴールです」と喜んだ。チームの主将をつとめるアスリートの丸山祥太も今大会初ゴール。「こんなことはなかなかないので、自分としては気持ちよくてうれしかったです」

 第2戦のSOハイチ戦では、フィジカルと運動量に勝る相手に対し、少し守備的なシステムを敷いたが、相手の高くて強いプレスを受けて徐々に押し込まれた結果、マークのズレやディフェンスの裏を取られて失点を重ねた。しかし、この日のチェコ戦までの今大会4試合で3試合にゴールしているアスリートの橘勇佑がゴールを決め、意地を見せた。

 現場を指揮するSO日本代表の西野累ヘッドコーチは「チェコには予選で2-0勝利を収めていたので,良いイメージで試合に入れました。早い時間帯でアスリートが先制点を奪い、2点目もアスリートが得点した事で完全に勢いがつき、豊富な運動量でパスの選択肢も増えて攻守の切り替えが早くできたと思う。ハイチには負けてしまったが、1ゴールを奪えたことは明日につながります」と前を見据えた。

 現地時間17日のアブダビは気温30度を超えるなど、冬の寒さが残る日本とは正反対の猛暑で、選手たちは天候との戦いも続く。16日に2試合終えた後、アスリートの選手が自ら「選手だけでミーティングを開きたい」と集まり、集中力を高めた。今大会3ゴールをあげている高橋佳汰によると「大会を通して全員ゴールを目指している」という。GK井上敬之をのぞいたFP11人のうち、すでに6人がゴールを決めた。誰かに頼り切らずに、チーム全員がチャンスを見つけてはゴールを目指し、チームを勝利に導きたい。その気持ちをひとつに束ね、まずは17日にSOベルギー、18日にSOブルキナファソとの対戦に全力を尽くす。

≪16日の2試合スコアと得点者≫
〇6-1チェコ 橘勇佑、丸山祥太、高橋佳太、山崎大輔、安部大河2
●1-6ハイチ 橘勇佑

≪先発選手≫
GK井上敬之
FP望月大輔
FP石山裕太
FP安部大河
FP井上友博
FP橘勇佑
FP丸山祥太

【SOサッカー日本代表】
アスリート井上友博(長野)
アスリート石山裕太(長野)
アスリート丸山祥太(長野)
アスリート赤沼大地(長野)
アスリート春原翔(長野)
アスリート橘勇佑(京都)
パートナー井上敬之(長野)
パートナー望月大輔(長野)
パートナー山﨑大輔(長野)
パートナー髙橋佳汰(長野)
パートナー小山光(長野)
パートナー安部大河(京都)

ヘッドコーチ西野累(京都)
コーチ春原紀子(長野)
コーチ山本杉樹(長野)
※( )はSOの所属


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