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ブラインドサッカーワールドグランプリが明日開幕!日本代表・川村主将「ウズウズしている」

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早い時間帯にこのシーンを実現したい

 2020年の東京五輪パラリンピックにむけた「プレ・パラリンピック」と称される国際大会「IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2019」が19日、品川区立天王洲公園で開幕する。

 大会初優勝を目指す日本代表は18日、第1戦のロシア代表戦に備えて約1時間、公式練習を行った。背番号10のエース川村怜は期待感に胸を膨らませた。

「ウズウズした気持ち、いつでも試合したいな、という気持ちです。選手、監督、スタッフみんな同じだと思います」

 8か国が2組に分かれて予選リーグを行い、決勝トーナメントに進む。大会方式は東京五輪と同じだ。そこで高田敏志監督は、パラリンピック本番で猛暑の中、大勢の注目が集まることを想定し、ピッチ内外で思い切ったトライアルをした。

 3月9、10日、14~16日に合宿を行ったが、通常2回やる練習はすべて1回のみ。しかも2~3時間程度にとどめ、自主練習も禁止した。練習にあてたい試合2日前の17日もあえてオフにした。9、10日は当初、取材対応を予定していたが、すべてキャンセル。チームがこの大会で結果を出すことに集中する環境を整えた。

「東京を見据えたシュミレーションをしたかった。休息の取り方などすべてトライアル。みんながウズウズする状態を作りたかったんです」

最後の円陣で指示を出す高田監督(中央)。右が川村主将

 高田監督は2015年に就任以来、確実にチームを進歩させてきた。昨年も、リオ・パラリンピック優勝のブラジル、3位アルゼンチンに引き分けに持ち込み、銀メダルのイランには対戦9度目で初めて勝った。一方で、2017年アジア選手権で5位に終わり、翌2018年の世界選手権への出場を逃すなど公式戦で結果を残せていない。高田監督も出演したラジオ番組「中西哲生のクロノス」(TOKYO FM)内で「(ワールドグランプリで)結果を出すことで、もうひとつ上のステージに行ってくれると思う」と明かしている。この大会が、チームとしてさらに脱皮するためのターニングポイントととらえ、結果が出なければ批判されることも覚悟して、思い切った勝負に出た。

 指揮官の思いに応えるように川村もこう誓った。
「僕、個人としてもフィニッシュで決めきることをこだわって練習してきました。ロシア戦の前半で1点取れればリズムが出ると思う。早い時間帯に1点取りたい」

 試合への飢えをピッチで爆発させる。日本代表は川村の”ロケットスタート弾”を、快進撃の弾みにする。

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(取材・文 林健太郎)

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