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ワールドグランプリは日本代表がエース川村の2戦連続決勝弾で世界4位のスペイン撃破!

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ゴール前に侵入する川村怜

【IBSAブラインドサッカーワールドグランプリ2019 A組】(品川区立天王洲公園)
日本代表 1-0(前半0-0)スペイン代表

 A組1位を決める一戦は世界ランク9位の日本代表が同4位のスペイン代表に挑んだ。スペイン代表とは過去8度対戦して勝ったのは2007年8月の1度だけ。12年ぶりの勝利を目指し、日本代表は前日のコロンビア戦と全く同じ布陣でのぞんだ。

 前半から右サイドの空いたスペースに黒田智成を走らせ、深くまで侵入。開始21秒、2分すぎと黒田がシュートを放つも、ゴールはならず。3分過ぎまでにCKを3回得るなど、スペインを自陣で釘付けにした。前日のコロンビア代表戦で2ゴールwあげた川村怜がボールを持っても、スペインのチェックが早く、連続してターンできるスペースをもらえず。前半14分、右CKを起点にゴール前やや左でボールを受け、
左足でシュートを放つも相手のGKにはじかれてゴールはならず。川村の前半のシュートらしいシュートはこの1本だけだった。

 守備ではスペイン代表がボールを持ったら中央に侵入させず、フェンス際に追いやることを徹底。1対1に強い佐々木ロベルト泉が果敢にボールを奪いにいったら、田中章仁が危険なスペースを埋める連係もとれて、相手の間合いでシュートを打たせる決定的な場面は作らせず。前半は0-0で折り返した。

 我慢の時間を強いられた中で、川村は一瞬のチャンスを逃さなかった。後半9分、自陣右サイドでボールを受けるとフェンス際を一気に駆け上がる。あわてて対応にきたスペインの守備陣に対し、川村は鋭く中に切れ込むと2人を置き去りにした。中央に広くスペースが開いた一瞬を逃さず、スペインの189cmの長身、イヴァ・ロペスに引っ張られ、倒れながらも左足を振りぬき、待望の先制ゴールを奪った。さらに13分には相手陣ゴール前やや右のFKからサインプレーを敢行。右サイドから黒田のクロスに対し、左のフェンス際にいた川村が一気にゴール前に侵入し、ドンピシャのタイミングでボールにあわせたが、ネットは揺らせず。しかし1点を守りきり、前回勝利した時以来の完封勝ちをおさめた。

 2試合続けて決勝ゴールを奪った川村は「引き分け以上で決勝トーナメント進出でしたが、勝つために戦いました。泥臭いけど最後打ち切れたことがこれまでの成果だと思います」と声を上ずらせた。

 A組を2勝1分と無敗で通過した日本代表は23日、準決勝で昨年準優勝のイングランドと対戦する。

得点者
[日本代表]
川村怜(後半9分)

≪先発メンバー≫
[日本代表]
前半
GK1佐藤大介
FP3佐々木ロベルト泉
FP7田中章仁
FP10川村怜
FP11黒田智成

後半
GK1佐藤大介
FP10川村怜
FP7田中章仁
FP11黒田智成
FP3佐々木ロベルト泉
ガイド 中川英治
監督高田敏志

[スペイン代表]
前半
GK1ペドロ・グティエレス
FP4イヴァ・ロペス
FP5パブロ・カンテーロ
FP7セルヒオ・アラマール
FP10ユースフ・エル・ハダウィ

後半
GK1ペドロ・グティエレス
FP4イヴァ・ロペス
FP6アドルフォ・アコスタ
FP7セルヒオ・アラマール
FP9フリオ・サンチェス
ガイド セフェリノ・サンチェス
監督ヘスス・バルゲリアス

ワールドグランプリ日程 / ルール

(取材・文 林健太郎)

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