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同世代の仲間と再び…史上32人目のデビュー弾狙う鈴木武蔵「一番はゴール」

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コロンビア戦に向けて調整するFW鈴木武蔵

 狙うは史上32人目のA代表デビュー弾だ。日本代表に初招集されたFW鈴木武蔵(札幌)は22日のキリンチャレンジカップ・コロンビア戦(日産ス)を翌日に控え、「まずFWなので、点を取ること。まだまだ(合流して)日が浅いので、試合の中でも話し合ってコンビネーションを向上できれば。一番はゴールを取ること」と力強く言い切った。

 16年リオデジャネイロ五輪以来の日本代表。「久々に日の丸のユニフォームを着て試合ができるのは本当に楽しみ」。A代表は初招集だが、リオ五輪をともに戦ったMF南野拓実、MF中島翔哉、DF室屋成、GK中村航輔ら同世代の選手も多い。「今までやってきた仲間たちとまたこうやってできるのは楽しみ」と目を輝かせた。

 今回は招集外だが、MF遠藤航を含め、リオ世代が森保ジャパンで台頭する中、「(代表戦を)見ていて同世代が活躍しているのは刺激になる。10代から一緒にやっている選手もいるし、自分もここで早く出て、また一緒にサッカーをしたいなと思っていた」との思いを強めていた。

 昨季、新潟から完全移籍した長崎(当時J1)で29試合に出場し、自身初の2ケタ得点となる11ゴールを記録。今季は札幌に戦いの場を移したが、開幕からの4試合で3ゴールと好調をアピールし、代表初招集につながった。

 長崎では高木琢也監督(現大宮監督)の下、得点感覚を開花させた。「前向きで受けられる体勢で受けるということもそうだし、メンタル面でもいつも呼び出されていた」。得点が取れずに焦っているときには練習後に高木監督からマンツーマンで指導を受けることもあった。「今のお前では絶対に点を取れない。FWは焦っていたら点を取れない。練習で決めている選手が試合でも決める。試合と同じように練習から100%でやれ」。“アジアの大砲”と呼ばれた元日本代表FWから薫陶を受けた。

 今季加入した札幌ではペトロヴィッチ監督から「我慢すること」を学んでいるという。「練習から『動き過ぎ』と言われる。タイミングでどこに動くか。予測するところは練習のときから言われている」。そこは日本代表の森保一監督の指示にも共通するところがある。

「自分の特徴は背後に抜けるところやクロスに思い切って飛び込むところ。(森保監督からは)ペナ幅で動いて、決定的なパスを受けられるポジション取りや背後を取ることを求められている」。広島監督時代、ペトロヴィッチ前監督のあとを継いで3度のJ1優勝を成し遂げた森保監督。両監督の共通点について「ポゼッションを大事にしているところや、奪ったあとなるべく早く前に付けるところ」を挙げた武蔵は「自分の特徴を出してJリーグでも点を取れてきた。そこは自信を持ってやりたい」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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