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きょう決勝進出をかけたイングランド戦。ブラサカ日本代表・黒田に隠された「伝説」とは……

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黒田智成はスペイン戦でも隙あらばゴールを狙った

 東京五輪にむけた「プレ・パラリンピック」と位置づけられる「IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2019」は23日、準決勝を迎える。ブラインドサッカー日本代表はイングランド戦に挑む。2002年の日本代表発足時からブラインドサッカー界をリードしてきた黒田智成がゴールを誓った。

「チームが勝てればそれでいいのですが、でもチームのためにゴールという形で貢献できるともっといいと思う。自分、怜(川村)、そしてみんながゴールを狙うという強い気持ちをもってやりたい」

 イングランド戦は相性がいい。2006年の初対戦以降、対戦成績は2勝6敗。勝った2試合はいずれも黒田が2ゴールをあげて勝利した。うち1勝は、昨年のワールドグランプリの開幕戦だった。今大会初ゴールを奪う舞台は整った。

 開幕前日の18日の公式練習。黒田はシュート練習でゴールネットを揺らしまくった。決まった確率は8割近く。高田敏志監督から「もう決めなくていいよ」「メッシと呼ぼう」という掛け声がかかるほど、調子がよかった。高田監督が言う。

「ここの(ピッチの)芝が長くて、(置いた)ボールが浮く感じが黒田に合っているのかもしれない。他の選手はいやがるんですけどね」

 もちろんグランドの状態に左右されずにゴールを決められるよう、その再現性を高める練習もずっと積んできた。あとは試合でで成果を発揮するだけだ。

「いい守備から、いい攻め。それを繰り返していく。大会を通してそれを見せていければ上位に進んでいくことができるし、日本の成長につながると思う」

 スペインを撃破し、昨年の5位を上回ることはできた。個人の思い以上に、日本代表の成長に心を砕いてきた黒田は自らの「不敗伝説」を継続し、ブラサカ日本代表の快進撃の原動力になるつもりだ。

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(取材・文 林健太郎)

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