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263日ぶり代表戦の香川、前半躍動の若き“三銃士”に「刺激受けた」

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ロシアW杯以来の代表戦出場となったMF香川真司

[3.22 キリンチャレンジ杯 日本0-1コロンビア 日産ス]

 263日ぶりに時計が動き出した。ロシアW杯以来の代表復帰となった日本代表MF香川真司(ベシクタシュ)は後半20分から途中出場。昨年7月2日のロシアW杯決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦(●2-3)以来となる代表戦のピッチに立った。

 投入直前にPKで先制を許し、1点を追う展開での出場。「(自分が)入るタイミングでPKになったけど、これはいいチャンスだと。こういう状況で何を見せられるかと意気込んで入った」。香川は定位置のトップ下に入り、トップ下で先発していたMF南野拓実が1トップへ。中盤で積極的にボールに絡みながら長短のパスで攻撃を組み立てたが、なかなか決定機にはつながらず。自身がゴール前に飛び込む回数も少なかった。

「僕が入った時間は0-1で、相手も中を固めてきて、うちも動きの連動性がなくなってきていた」。劣勢の展開を跳ね返せず、そのまま0-1で敗戦。「結果、負けたことは悔しい」と、自身の復帰戦を勝利で飾れず、唇を噛んだ。

 収穫もあった。前半は左サイドのMF中島翔哉が起点となり、南野やMF堂安律が果敢にフィニッシュに絡んだ。最後の精度を欠いたが、何度もチャンスメイク。前半のうちに1点でも決めていれば、という試合展開だった。

 香川は「前半を見ていて、アグレッシブで速い攻撃がチームとしてできていた。個人としてもみんな自信を持ってプレーしていて、自分自身、前半の45分間を見ていて刺激を受けた」と、森保ジャパンが誇る若き2列目の“三銃士”のプレーに目を奪われた。

「前半はあと一歩のところまで行っていた。あとは決め切るだけ。みんなアグレッシブで、いいところがあるなと思っていた。新しい体制になって、アジアカップまで半年やっている。チームとしてのストロングが前半は出ていた」

 しかし、後半は修正してきたコロンビアに対し、防戦一方。「90分の流れの中でいい時間も悪い時間もある。そこをどう耐えるかが大事。コロンビアは前半悪くてもPKで1点取って勝った。ある意味、アウェーの戦い方。コロンビアが強かったということ」。流れを変えられなかった自戒も含め、香川の言葉には説得力がある。

 アジアカップ組と香川ら復帰組、さらには初招集組との融合がテーマとなっている今シリーズ。「みんながみんな短い時間で、初めての選手もいた。本当にこれからだと思う」と香川は前を向く。「チームとしての課題が出たし、チームとして修正しないといけない。個人よりチームに目を向けて、攻撃はゼロ(得点)で終わっているし、その課題を次につなげたい」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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