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日本vsコロンビア 試合後の森保一監督会見要旨

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日本代表の森保一監督

[3.22 キリンチャレンジ杯 日本0-1コロンビア 日産ス]

 日本代表は22日、キリンチャレンジカップでコロンビア代表と対戦し、0-1で敗れた。

以下、試合後の森保一監督会見要旨

森保一監督
「ホームの戦いで勝利を届けられなかったことを残念に思う。試合はまず前半の立ち上がりにピンチがあったが、選手たちがアグレッシブに相手のボールホルダーにプレッシャーをかけ、そこで粘り強くボールを奪って、いい守備からいい攻撃というところでチャンスをつくれたけど、得点できなかった。得点としてはゼロで終わる試合ではなかったと思うので、前半のうちにまず1点を奪えればよかったかなと思う。後半になって相手がプレッシャーを前半より強くかけてきて、そこでボールをうまく動かすことができなかった。前半はプレス回避の部分で前線で起点をつくる、あるいは前線でバトルしてこぼれ球を拾うということができていたが、後半は少し前線に起点ができず、相手にボールを握られ、守備の時間が長くなって失点につながったのかなと思う。そういった意味では前半のようなインテンシティーをチームとして試合を通して高く保てるようにしていければと思う。後半は相手に押し込まれている中で、代わって入った選手たちがいい準備をしてくれていて、流れを引き戻して最後、相手ゴールに迫っていけた。今日の試合では結果を求める、勝利にこだわるということとともに、いろんな選手を試合の中で起用しながら結果をモノにしようという狙いだったので、結果は付いてこなかったが、相手にもう一度圧力をかけることができたというところでは、最後まで戦い抜くことを選手たちはやってくれたと思う」

―新たなオプションという意味で手応えを得た選手はいたか。
「後半に交代で入った選手もそうだし、今日は残念ながら起用できなかったが、練習の中でいいプレーを見せてくれて、この短い期間のトレーニングで起用したいと思える選手はいた。実際、後半、流れがなかなかつかめない中で流れを引き戻してくれた選手たちはやはり力があるなと思う。結果にこだわって戦うということを忘れてはいけないが、もっと多くの選手が代表の戦力として計算できるように選手層を厚くし、チームとしてのベースアップを図っていかなければ、ここからのアジア予選は戦えないし、将来の日本代表の強化にならない。そういう意味では今日途中から出た選手は可能性を見せてくれたと思うし、代表活動の中で十分やっていける力を見せてくれたと思う」

―相手の守備を崩した攻撃が試合を通してあまりなかったが。
「崩してペナルティーエリアの中に入れなかったという部分はあったと思うので、そこはより確実に得点チャンスを演出できるようにチームとしてレベルアップしないといけない。中央の守備はコロンビアも堅かったと思うので、クロスから得点チャンスにもっとつながってもよかったと思う。サイドからの攻撃でクロスにどこに入っていくかというのをやっていければ、もっとシュートに持っていけたと思う。中央からの突破も含めて、サイドから突破できたときにも中でしっかり合わせていけるようにチームとして共通理解を持って攻撃ができればと思う」

―守備の課題は。
「攻守にわたってインテンシティーを前半のように強度高く保ち、守備にもつなげていければと思っている。守備の部分で相手に対して対応するのはもちろんだが、我々がボールをロストして守備をしないといけない局面が増えたという部分もある。相手のプレッシャーがある中で前線で起点をつくることもそうだし、相手が前線に人数をかけてプレッシャーに来ているということはどこかにスペースがあるわけで、予測と運動量を持って素早くポジショニングを取る、そこにボールを動かしていくというのはこれからのチームの強化としてやっていかないといけないと思っている。ペナルティーエリアの中になかなか入っていけなかったという部分はあるが、世界を見渡しても(中島)翔哉が(ミドルシュートを)何本も打ったり、(堂安)律もシュートを打っていた中で、PAから5m、10mのところはシュートエリアだと思う。そこから日本の選手も狙って打てるようになっているのはポジティブに捉えたいし、シュートレンジを広げることで中にも入っていける。(南野)拓実がターンしてシュートを打ったような局面もつくっていけると思うので、両方をできるようにしたい。ミドルシュートを決められるようになれば相手はもっと出てくると思うし、日本の個の突破、連係連動の突破が生きてくると思うので、両方を上げていけるようにやっていきたい」

―試合後、選手にはどういう声をかけたか。
「結果としてホームで勝てなかったということで、内容がどうあれ、勝利にこだわって戦っていかないといけないということは伝えた。前半のインテンシティーを後半も保っていけるようにということと、相手がプレッシャーをかけてくる中でプレス回避をするということ。それができなかったので守備で押し込まれる部分が多くなり、難しいシーンに対応しないといけなくなった。守備自体のことは上げないといけないが、相手がプレッシャーをかけてきた中でどう回避するかというのをやっていかないといけないと話した。0-1で負けてしまったが、世界のトップトップの強豪国を相手に無失点で戦えればそれに越したことはないし、そこを目標として試合に臨むが、なかなかそれは難しい。最少失点に抑えながら、攻撃で得点できない試合ではなかったと思うので、1点を奪っていけるようなクオリティーを持って次の試合は戦っていこうと話した」

―鈴木武蔵の評価は。
「前半はよくチャンスにも絡んでくれたと思うし、ボールを握るという部分で難しいときに前線で体を張ってくれて、マイボールにしたり、相手を自由にさせないということをやってくれたと思う。前半かなり飛ばしていたと思うので、後半に入ってプレーの部分の運動量、クオリティーが少し落ちたところがあったので、そこは今後上げていってもらいたいが、前半に決定的なチャンスも迎えて、相手にスピードの部分でもフィジカルの部分でも嫌がられる存在であることは十分示してくれたと思う。今後さらに今日の経験を生かして、パワーアップ、レベルアップしてもらえればと思う」

(取材・文 西山紘平)

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