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ワールドグランプリ3位決定戦でブラサカ日本代表は残り3分で痛恨の失点。スペイン代表に雪辱され、銅メダルを逃す

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決勝ゴールの瞬間。3人マークにいっても止められなかった

【IBSAブラインドサッカーワールドグランプリ2019 3位決定戦】(品川区立天王洲公園)
日本代表 0-1(前半0-0)スペイン代表

 21日に行ったA組第3戦の再戦となった一戦は、ホスト国のプライドと世界4位の意地のぶつかりあいとなった。開始3分、ゴール前に突進した佐々木ロベルト泉とペインのイヴァ・ロペスの頭同士がぶつかり、ロペスがファウル。FKを起点に、川村怜が壁をずらしながら右足でシュートを放ったがGK正面でゴールならなかった。
川村がその後、ボールを持つと必ず複数選手のマークにあい、自分の間合いではシュートを打たせてもらえない。今大会まだゴールがなかった黒田智成が後半3分、同16分とシュートを打つも、GKに阻まれた。

 守りでは、21日のスペイン戦同様、佐々木ロベルト泉がが1対1で奪いに行き、こぼれ球を田中章仁がが拾って攻撃に転じる守備がさえた。GK佐藤大介が前半16分、後半3分と決定的なシュートを浴びたが、いずれも足に当てて阻止。ゴールは許さなかった。

 世界ランク4位のしたたかさが出たのは、試合終了前残り3分だった。川村が敵陣ゴール前左フェンス際から中に切れ込んだところで、セルヒオ・アラマールにボールを奪われる。左に大きくドリブルで進むと、マークに行った黒田智成がはがされ、中に切れ込んだところを田中が奪いにいったが、足に当てたボールが、アラマールの足元に行く。佐々木ロベルト泉もマークに行ったが、アラマールのシュートのバランスを崩すほどの厳しさはなく、GK佐藤と1対1の状態になり、右足で決められた。

 日本代表はアラマールを要注意人物の一人にあげて、ベンチに下がったときもその情報まで選手に伝える徹底ぶりだったが、最後の最後に決められ、21日に勝ったリベンジをされてしまった。

 試合後、涙ぐんだ主将の川村は「相手の良さを消していいリズムで日本ペースですすめたと思うが、ほんの一瞬、スキを与えてしまった。これが世界だし、サッカーだなって思います。悔しいです。緊張感のある中で強豪国と対戦できたことはさらに成長するチャンスだった。こういう機会をあたえてもらって本当に感謝したい。ファンの方の声援はこんなにパワーがあるのか、と感じました。だからこそ、その期待にも応えたかった」と銅メダルを逃して4位に終わった悔しさを口にした。

得点者
[スペイン代表]
セルヒオ・アラマール(後半17分)

≪先発メンバー≫
[日本代表]
前半
GK1佐藤大介
FP3佐々木ロベルト泉
FP7田中章仁
FP10川村怜
FP11黒田智成

後半
GK1佐藤大介
FP10川村怜
FP7田中章仁
FP11黒田智成
FP3佐々木ロベルト泉
ガイド 中川英治
監督高田敏志

[スペイン代表]
前半
GK1ペドロ・グティエレス
FP4イヴァ・ロペス
FP6アドルフォ・アコスタ
FP7セルヒオ・アラマール
FP8ハビエル・ムニョス

後半
GK13セルヒオ・ロドリゲス
FP8ハビエル・ムニョス
FP6アドルフォ・アコスタ
FP7セルヒオ・アラマール
FP11ビセンテ・アギラール
ガイド セフェリノ・サンチェス
監督ヘスス・バルゲリアス

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(取材・文 林健太郎)

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