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本職のボランチでなくてもチームを機能させて勝利へ、作陽MF川上主将「一番必要とされる存在になりたい」

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岡山の名門、作陽高の主将を務めるMF川上陽星

「一番必要とされる存在になりたいです」。18年プリンスリーグ中国優勝校、作陽高(岡山)の主将を務めるMF川上陽星(新3年)は、チームにとって一番必要とされる存在を目指している。

 本来はボランチが本職だが、中国高校新人大会(3月、広島)ではけが人が出た関係でCBを務めていた。立正大淞南高(島根)との初戦は受け身になって押し込まれた序盤に2失点してしまう。前半終了間際に川上が決めたPKと後半終了間際のMF吉澤鎮浩(新3年)の得点によって追いついたものの、PK戦の末に敗退に終わった。前半20分以降はボールを支配し、大半の時間で相手を押し込むなど、互角以上の戦い。それでも、川上は1点目の失点をクリアできなかったことから「負けたのはボクの責任」と悔しがり、酒井貴政監督は「彼の責任ではないです」と否定していた。

 川上は「相手の嫌なこと」を狙うボランチだ。相手のシステムを見ながら立ち位置を変えてボールを引き出し、そこからワンツーやサイドへの展開でボールを前進させていく。攻撃も守備も得点もすることができるボランチが、彼の理想像。その上で「こういうアクシデントがあった時に、CBとかでもしっかり自分がいいプレーをできるように、どこのポジションでもできるようにしたい」と語る。

 立正大淞南戦では酒井監督の指示によってDFラインを上げたことでチームを立て直し、川上は最終ラインから攻撃をコントロールしていた。今年、「プリンスリーグはどこにも負けない気持ちでしっかりやって、インターハイは岡山県予選で圧倒して全国大会で活躍したいです」と目標を掲げるリーダーは、どんな状況、ポジションでも落ち着いてチームを機能させ、勝たせる存在になる。

(取材・文 吉田太郎)

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