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すべての基準をA代表に、横浜FM畠中「そう見られ続けるのは宿命」

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代表基準を胸に戦う横浜F・マリノスDF畠中槙之輔

[3.29 J1第5節 横浜FM0-0鳥栖 日産ス]

 日本代表デビューから中2日、横浜F・マリノスDF畠中槙之輔がJリーグの舞台に帰ってきた。慣れないルーティーンで疲労もあったはずだが、「マリノスで出るからにはやるべきことをやらなきゃいけない」と言い訳はなし。ホームのサポーターに攻守の持ち味を随所に見せた。

 今月のキリンチャレンジカップで初めてA代表に選出され、26日のボリビア戦で念願の初出場。堅実な守備と鋭い縦パスで見せ場をつくった上々のデビュー戦だった。それから3日後、チームに合流したばかりの畠中は、“日の丸”での持ち場と同じ左センターバックでリーグ再開戦のピッチに立った。

 試合は横浜FMがボールを握るも、鳥栖の4-4-2ブロックを前に攻めあぐねる展開。「引かれていたので、相手を動かして相手を走らせようというチームのプランはあった」(畠中)。なかなか危険な場面をつくりだせなくても、相手が崩れるのは時間の問題。焦りはなかったという。

 ただ、この日の鳥栖は2トップ、サイドハーフ、ボランチが次々にプレッシングをかけ続け、選手交代も駆使。「ワンタッチの回数を増やし、相手のスライドを遅らせようと話していたが、ボールを持つ時間が長くなってしまった」(畠中)。足が止まらない相手を崩せないまま、無得点でタイムアップの笛を迎えた。

 最終ラインの選手という点で考えれば無失点は最低限の結果。ただ、攻守を担う23歳に満足の言葉はなかった。「代表で感じたことをこれからはマリノスで体現して、もっと成長しようという点で考えれば、今日は消化不良、不完全燃焼だった」。A代表の基準を見据えるならば、まだまだ向上の余地はある。

 ボリビア戦の試合後に「海外の選手は空中戦で相手ごと飛ばす」と高い意識を示していたように、前半33分には元日本代表FW豊田陽平を跳ね飛ばすようなシーンも見せた。だが、これについても「競り方に関してはまだまだ」ときっぱり。国内の相手には負けられないという覚悟をのぞかせた。

 A代表デビューによって重圧もあるが、プレッシャーをも歓迎する。「これからも代表に入りたい思いはあるので、そう見られ続けるのは宿命。見てもらえるのはうれしいこと。良いプレーを今後も続けていければ」。フィジカル、技術、メンタル、あらゆる要素で高い基準を持つ23歳は、さらなる成長を遂げて次の代表活動に挑んでいくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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