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心の中で5回叫んだ「本当にボールをくれ!!」…浦和DF森脇が劇的同点弾

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劇的な同点ゴールを奪った浦和レッズDF森脇良太

[3.30 J1第5節 浦和1-1FC東京 埼玉]

 “元気印”が最後の最後に苦しむチームを救った。後半アディショナルタイム、値千金の同点ゴールを奪った浦和レッズDF森脇良太は歓喜の雄たけびを上げた。

 0-1と1点のビハインドを背負ったまま、時計の針は90分を回る。アディショナルタイム4分のうち、3分が経過して試合終了を迎えるまで残された時間はわずかだった。しかし、この追い込まれた状況で森脇が大仕事をやってのけた。

 右サイドからMF長澤和輝にボールを預けると、「負けていて得点を取りに行かないといけない状況で高い位置を取ろうと思った」と自らはスルスルとPA内へと走り込んでいく。その間にボールは左サイドへと展開されており、MFエヴェルトンが大外のDF山中亮輔へとパスを届けていた。

「山中選手にボールが渡ったときに信じて空いたスペースに突っ込もうと思った。僕は目が合ったと感じ、目が合ったときにプラスして『本当にボールをくれ!!』と短い時間で心の中で5回は叫んだ」

 冗談交じりに振り返ったものの、森脇の動きを見逃さなかった山中はダイレクトでマイナスのボールを送り、そこに背番号46が走り込んだ。「本当にポカっと空いたエリアに山中選手がボールを入れてくれたので、あとはフカすことなく枠にきっちり決めることを意識してシュートを打った」。その言葉通り、抑えの効いた左足シュートはゴールネットを揺らし、劇的な同点ゴールが生まれた。

「何であそこにいたのか分からなかった」と本人はおどけたが、DF槙野智章は胸の内を明かす。「森脇選手は昨年、出場機会に恵まれずに苦しんでいるのを側で見ていた。“元気印”がチームを救うゴールを決めてくれたのは、チームが活性化すると思う。長い付き合いの僕ですが、祝福したいと思う」とチームを救った殊勲者を称賛した。

(取材・文 折戸岳彦)
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