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歴史塗り替えてこそ…橋本拳人に“代表ボランチ”の自覚「今まで以上のプレーを」

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A代表デビューから中3日でフル出場したMF橋本拳人

[3.30 J1第5節 浦和1-1FC東京 埼玉]

 中断期間に大きな経験を経て、Jリーグのピッチに帰ってきた。3月シリーズの日本代表に追加招集され、A代表初選出となったFC東京MF橋本拳人は26日のキリンチャレンジカップ・ボリビア戦で堂々のデビュー。当たり負けしない強さ、ボール奪取力を90分間で遺憾なく発揮し、アピールに成功した。

 プロ8年目の代表初キャップから中3日というハードな日程も、タフなディフェンスで貢献した。まずは前半38分、ボールが渡ったMFエヴェルトンに体をぶつけて奪い切り、素早く縦につけてカウンターの起点となった。さらに、激しさを増したのは後半11分、浦和がカウンターの好機を迎えたシーンだ。

 予測して走り始めたのは左サイドでFW興梠慎三にボールが渡る前だった。センターサークル手前から動き出したMFマルティノスを阻止しようと、興梠が出した縦パスに向かって猛然とダッシュ。一歩先に追いつく直前、激しいチャージで倒されたが、立ち上がってすぐにボールに食らい付いた。再び体勢を崩しても強烈なタックルで粘り、一歩も引かなかった。

 チームは後半30分に先制に成功。終盤まで浦和の反撃に耐えたものの、終了間際に同点弾を献上した。2003年7月12日以来、16年ぶりの埼玉スタジアム勝利は目前に迫っていたが、痛恨のラストプレー被弾。惜しくも鬼門突破を逃し、「歴史を塗り替えてこそ優勝が見えてくると思う。紙一重でやられてしまった」と悔しさをにじませた。

 「代表ボランチ」として期待視されるプレッシャーの中で、“新顔”の25歳には新たな自覚が芽生えている。「『代表選手』として見られると思いますし、僕自身も今まで以上のプレーをしていかないといけないと感じている」。代表期間は海外組や同年代に成長意欲を刺激された。

「細かいプレーの一つひとつの精度、球際の激しさというのは、今までと違う感覚を味わってきた」。細部への感覚、寄せのあと一歩、サッカーに対する意識も変わったという。「チームのために勝利に貢献できる選手になっていけるように頑張りたい」。A代表の高い基準を見据え、代表定着にふさわしいプレーでチームを牽引する。

(取材・文 佐藤亜希子)
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