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日本高校選抜参加のJリーガー、MF秋山が欧州の戦いで重視する2つのポイントとピッチ外

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日本高校選抜MF秋山裕紀(前橋育英高→新潟)

[3.31 練習試合 日本高校選抜 2-3 流通経済大 時之栖G]

 日本高校選抜の欧州遠征メンバーにはMF秋山裕紀(前橋育英高→新潟)、FW宮崎純真(山梨学院高→甲府)という2人のJリーガーが選出されている。今回の静岡合宿には秋山が参加。コンディションが万全ではなかったため、トレーニング、試合の出場時間は限定されるものとなったが、25分間プレーしたこの日は、攻撃を落ち着かせる部分で存在感を示していた。

 合流期間が短いためか、ミーティングでは細かくノートを取って日本高校選抜の考えを吸収。この日のハーフタイムも朝岡隆蔵監督が話している際に全く視線をそらさずに聞いている姿が印象的だった。

「朝岡監督の考えがボールを常に持ちながら探っていく感じなのが、自分も理解できるところがある」と秋山。今回の合宿で取り組んだ守備への切り替えの確認には参加できなかったことから、「しっかり朝岡監督が求めていること、切り替えという部分はどこに行っても求められると思うので、そこの部分を新潟でしっかりトライして、ベストなコンディションで欧州遠征を迎えられたらなと思っています」と語った。

 日本高校選抜から参加の打診があった際、新潟は秋山の希望を尊重。秋山はクラブでチャンスを得たいという気持ちがある一方で、「ドイツに行って自分がどれくらい通じるのか肌で感じたいというのがあった」と一度限りの高校選抜欧州遠征に参加する決断をした。

 決めたからには絶対に結果を残すという覚悟がある。「自分が決めた決断なので、向こうでは絶対に結果を出して頑張っていきたい」。プロとして自分がサッカー面で違いを出すことはもちろん、「私生活の部分でも優勝に相応しいチームと言われるように」オンオフの切り替えができるチーム、ピッチ外でも一番のチームにしたいと考えている。

 正式に欧州遠征18名のメンバーに入り、高ぶる感覚を持っている。すでに欧州遠征、デュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ)での戦いを見据える秋山が重視するポイントは、失点をしないことと先制点を奪うことだ。

「まずは失点しないということが一番大事なことだと思う。ボールを保持しながらカウンター受けないように、朝岡監督が結構言っているんですけれども、(中盤の3人がかかわって)2-1、3-1の状況を作って後ろのリスク管理をしっかりすることは徹底してやらないといけない。奪われた後の切り替えの部分では向こうの選手がどんなに上手くても、奪った直後は準備できていないと思う。そこで奪い返して2次攻撃3次攻撃をやっていきたいと思っている。先制点は一つの鍵。1分でも早く先制点を獲って自分たちのペースでやっていきたい」

 デュッセルドルフ国際ユース大会は25分ハーフの高速ゲーム。先制点を奪われると苦しい戦いになることは間違いない。それだけに、無失点で守ることと先制点を奪うこと。プロ選手の秋山はピッチ外を含めて勝ち切る強さ、こだわりをチームメートと共有し、必ず結果を残す。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018
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