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「負けてばっかりじゃ……」高校選抜のバックアップに回ったMF中田青は大学での逆転目指す

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日本高校選抜のバックアップメンバーとなったMF中田青は大学サッカーで欧州遠征メンバーたちとの立場を逆転させる

[3.31 練習試合 日本高校選抜 2-3 流通経済大 時之栖G]

 日本高校選抜のMF中田青(富山一高→新潟医療福祉大)は流通経済大との練習試合(25分×3本)の3本目に出場。インサイドハーフを務めたMFは高い位置にも顔を出してボールに絡み、持ち味の切り替え速い守備も発揮していた。だが、チームは3本目の2失点によって逆転負け。欧州遠征する日本高校選抜のバックアップメンバーに回ることになった中田は、無念の表情を浮かべていた。

 北信越の伝統校、富山一では2年時からレギュラー。CBを務めた3年時は主将、守備の柱としてチームを後方から支え、インターハイベスト8という結果も残している。だが、高校選抜の朝岡隆蔵監督は中田のボランチとしての可能性を高く評価し、23名のメンバーに選出。中田は慣れないポジションでも持ち前の守備力の高さを発揮し、攻撃面も学びながら自分を伸ばしていた。

 だが、本人は周囲との実力差を感じていたという。もちろん、年代別日本代表経験者や食い下がるつもりで取り組んできたが、「やっぱり、この遠征で上手くなりたいと思っていましたけれども、正直自分のレベルじゃ全然無理だなと感じたので、まずは足を引っ張らないようにしようとしていたんですけれども、結局自分が出ている試合はほとんど失点して負けている」と首を振る。

 それでも、自分の可能性を広げ、先を行く選手たちと競い合った高校選抜の活動を今後のプラスにするだけ。「今回は(欧州遠征に)行けないですけれども、大学で次戦う時に彼らよりも上手くなっているというのが理想なので、負けてばっかりじゃ……。(現時点では)レベルが違う感じがしているので、大学でもう一回やり直して、自分は自分のチームでレベルアップしたいなと思います」と誓った。

 高校選抜としての活動は3月31日の静岡合宿までだが、欧州遠征メンバーにけが人などが出れば追加招集される可能性もある。日本から応援する立場になっても、一緒に行くことになってもチームにエネルギーを加えるつもりだ。

「一緒にやってきて感じたのは、もう本当にみんな上手い選手ばかりなので、海外でも通用する人ばかりなので、海外でも優勝してもらいたいと思っています。もしバックアップで行くことになったら、自分が力になれるように頑張りたいです」。本人にとっては悩みながらの高校選抜での活動となっていたようだが、周囲から高い評価を得ていたことも確か。自信と課題を持って日々に取り組み、「本当に上手い選手たち」との立場を逆転させる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018
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