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「コーナー5本取れ!」水戸MF浅野雄也、期待背負ってプロ初先発

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大卒1年目の水戸MF浅野雄也

[4.3 J2第7節 東京V0-0水戸 味フィ西]

 FW浅野拓磨(ハノーファー)を兄に持つ水戸ホーリーホックMF浅野雄也が、J2第7節の東京V戦でプロ入り後初先発を果たした。持ち味のドリブル突破とクロスでチャンスをつくる場面もあったが、後半22分での途中交代には課題も感じたようだ。

「左サイドでスピードを活かしたプレーが今日は活きるんじゃないか、決定打をもたらしてくれるんじゃないかと期待して起用した。結果的に決定打は出せなかったが、形はいくつか出ていた」。

 試合後、公式会見に出席した長谷部茂利監督は先発起用の理由と評価をそのように説明した。すなわち、ミッドウィークの連戦中ではあったが、単なるターンオーバーとしての役割ではなく、期待が込められての抜擢だったという。

 そんな狙いはチームメートの言葉からも伝わってきた。MF白井永地は「相手は開始15分の失点が多いということで、チームとして流れを持っていくために、雄也の良さを出すために左を使っていくという狙いがあった」と明かした。

 想定より時間は遅れたものの、最初の見せ場は前半27分に訪れた。左サイドを駆け上がった浅野は相手を振り切りながらクロスを送ると、後方から走り込んだMF黒川淳史がシュート。最後は相手のビッグセーブに阻まれたが、1点ものの決定機だった。

 さらに後半は果敢な突破から積極的にシュートを放ち、ゴールへの高い意識も感じさせた。結果だけ見ればゴールに絡めず、後半22分にはピッチを退く形となったが、双方ともにリスクを負わない展開の中で違いを作れるところを見せた。

 ところが、浅野の口から発されたのは課題ばかりだった。「ミーティングで監督から『クロス10本とコーナー5本取れ!』って言われて気持ちは入っていたけど、ワンクッション置いてタメをつくる時間帯も使い分けながら、1試合戦える選手になりたいと感じた」。攻勢に出たい時間帯でベンチに下がったことに悔しさが残ったようだ。

 また「ここ何試合かは前半で決め切る場面があったので、前半で勝負を決められるゴールにつなげることにこだわっていかないといけない」と先発としての役割にも満足せず。「しかけること、チャレンジするところを求められているけど、そこはもっと成功率を求めていかないといけない」と結果にフォーカスする姿勢を示した。

 チームはここまで7戦負けなしと好調が続いており、充実のシーズン序盤を過ごしている。「1年目から開幕負けなしというチームの一員にいるのは誇りに思うけど、先輩たちを見てすごいなぁって思うだけじゃなく、そこに自分も関わっていい方向につなげたい」。目指すはチームを勝利に導く初ゴールだ。

(取材・文 竹内達也)
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