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初1部昇格の立正大が王者早稲田大から金星!開幕ゲームで歴史的1勝!

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立正大が早稲田大を開幕戦で倒した

[4.6 関東大学L1部第1節 早稲田大1-3立正大 味フィ西]

 JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦が6日に開幕し、味の素フィールド西が丘では、前年優勝校の早稲田大が1部初昇格の立正大に1-3で敗れる波乱があった。

 勢いよく試合に入ったのは早大だった。そして前半19分、左サイドで獲得したCKをMF阿部隼人(3年=横浜FMユース)が蹴ると、これをDF大里優斗(4年=鹿島ユース)が頭で合わせて先制。セットプレーからスコアを動かした。

 しかし緊張がほぐれてきた立正大も徐々に反撃を開始。前半28分のMF武田夏輝(4年=清水ユース)の左足シュートはGK山田晃士(3年=浦和ユース)の好セーブに阻まれたが、同37分、左サイドから武田が入れたボールをMF近藤拓海(3年=浦和東高)とMF干川裕人(4年=前橋商高)が粘って繋ぎ、最後はFW見原慧(4年=新潟西高)が蹴り込んで、試合を振り出しに戻した。

 後半に入るにあたって早大はMF阿部隼人(3年=横浜FMユース)に代えてMF田中雄大(2年=桐光学園高)を投入。序盤良かった流れを取り戻そうとする。しかしハーフタイムを挟んだことでより落ち着きを取り戻した立正大が、王者に襲い掛かる。

 後半14分、右サイドからのCKを合わせた見原のヘッドはクロスバーを叩いたが、跳ね返りからゴール前で混戦を作ると、DF今村晃(4年=市立船橋高)が押し込んで逆転に成功。さらに同40分にはMF梅村豪(3年=清水ユース)に鮮やかなゴールが生まれ、立正大が逆転勝ちを収めた。

 俳優として活躍する竹内涼真さんが在籍していたことで話題を集めることの多い立正大だが、今年の4年生が入学した当時は、東京都リーグを戦っていた。翌年2部に昇格すると、昨年は2部で2位。悲願の初の1部リーグ昇格を決めていた。

 1923年創部の伝統校だが、今年はやることなすことすべてが同校にとっての新たな歴史の1ページになる。初ゴールを決めた見原は昨年12月に負った右足首の骨折の影響で、この日がぶっつけ本番の実戦になっていたというが、怪我で欠場したエースFW人見拓哉(4年=矢板中央高)を穴を埋める奮闘。「自分のところに今日はボールが来るなという感覚があった。これは決める日なのかなと思った」と本人も目を丸くするほどの出来で、指揮官の期待に応えた。

 そして指揮官である杉田守監督も「新チームが始動した当初は、抜けた4年生の穴が大きかった。でもシーズン前に試合を重ねたことで、徐々にチームが出来上がってきた。今日でやれる自信を掴んでくれたと思う」と語る。重ねて「次の駒澤大は早稲田大とは違ったタイプのチームだと思うけど、新たな気持ちで臨みたい」と一戦必勝を誓っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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