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[MOM599]立正大DF今村晃(4年)_名門で浮き彫りになった課題、“大舞台”で示した成長

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DF今村晃(4年=市立船橋高)が決勝点を決めた

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.6 関東大学L1部第1節 早稲田大1-3立正大 味フィ西]

 創部以来初の1部リーグを戦う立正大が、開幕戦で前年度覇者の早稲田大を破る波乱を演じた。序盤は緊張からか押し込まれることが多く、前半19分にセットプレーから先制点を許したが、その後に3得点を奪って、見事な逆転勝ち。1部リーグ初戦で初勝利を飾った。

 前半37分に同点に追いついて落ち着きを取り戻していた立正大は、後半に入っても王者を相手にひるむことなく立ち向かう。そして後半14分、右サイドのCKを合わせたFW見原慧(4年=新潟西高)のヘッドはクロスバーに当たって逆サイドに流れたが、入れ直して作った混戦をDF今村晃(4年=市立船橋高)が押し込んだ。

 公式戦のゴールは大学に入ってからは初。高校時代も記憶にないという。「中塩(大貴)と見原が体を張って突っ込んでくれた。目の前にこぼれてきたので、気持ちで押し込みました」。母校に1部初勝利をもたらした選手として、しっかりと歴史の1ページに名前を刻んだ。

 姉と兄2人を持つ4人兄弟の末っ子。兄2人もサッカーをしていたが、最もうまかった晃は兄弟でただ一人、地元の名門である市立船橋高の門を叩いた。毎年Jリーガーを輩出する同校。同学年にはMF椎橋慧也(仙台)やFW永藤歩(山形)がおり、今村も高校2年生の時からトップチームでの出場機会を得た。

 しかし選手層の厚い軍団の中で、最後まで完全にレギュラーを掴むことは出来なかった。レギュラー奪取の最大のチャンスは高校2年生の時のインターハイ予選準決勝、先発したが、前半のみでの交代を命じられた。課題は勝負弱さ。それ以来、高校時代の恩師である朝岡隆蔵監督からは「お前は大一番で外す」と課題を克服するように言われ続けたのだという。

「でも自分のサッカー人生で朝岡先生の存在は大きかった。真面目に謙虚にひたむきにとずっと言われてきた。努力を惜しまずに、試合に出ることが目標じゃなくて、自分の課題としているプレーを改善していくことが、社会に出ても通用すると言われてきました」

 大学4年目で掴んだ初めての1部リーグでのプレー。入学当時は東京都リーグを戦っていたこともあり、「正直、(この日が来るとは)思っていなかった」という。卒業後はサッカーを続けるつもりはない。今年がサッカー人生最後の年になる。集大成を飾る年の初戦で示した、“大一番でゴールを奪う”という成長。ただ今後の人生のためにも、今村はまだまだ貪欲に成長を求めて行く。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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