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“10年越し凱旋”に東京Vサポも拍手…琉球FW富所「温かく迎えてくれてよかった」

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味スタのピッチに凱旋した琉球MF富所悠

[4.13 J2第9節 東京V1-1琉球 味スタ]

 最後に味スタでプレーしたのはプロ1年目の2009年5月20日。FC琉球FW富所悠が10年ぶりに味スタのピッチに帰ってきた。「でかかったですね。雰囲気はもう覚えていなかったけど、最後にあいさつに行ったら温かく迎えてくれてよかった」。試合後、28歳の成長を目の当たりにした古巣サポーターからは盛大な拍手が送られた。

 1990年生まれの富所は東京Vジュニア出身。ジュニアユース、ユースと順調にステップアップし、2009年に当時J2降格初年度のトップチームに昇格した。加入1年目は3試合の先発を含む7試合に出場。しかし、2年目は公式戦出場ゼロ。11年には当時JFLだった長野、12年に琉球へと完全移籍した。

 8年目を数える琉球ではJFLからJ3参入、J3からJ2への昇格を経験。4年前からは背番号10を任されており、押しも押されぬ中心選手だ。そんな28歳が待ち望んでいたのは古巣との一戦。前所属時に在籍していたメンバー、ユース時代のチームメートもいるため「知っている選手も何人かいて楽しみにしていた」という。

 そんな再会戦は開幕から1か月半が経った第9節に訪れた。「そんなに気持ちが入るタイプじゃないので、いつもどおりにやった」と普段以上の意気込みは否定するも、試合の立ち上がりから積極的なプレーを連発。開始10分までに3度のシュートチャンスを導いた。

 前半9分には自身のカットインシュートがユース同期のDF平智広にブロックされる場面も。「マッチアップは初めてだし、変な感じはしたけど、やっぱり良い選手ですね」。そう語った富所は後半43分の交代までに両チーム最多のシュート5本を記録。「楽しかったですね。懐かしいスタジアム、懐かしい街だったので」と笑顔で振り返った。

 とはいえ、自らが出ていた時間帯はビハインドのまま過ぎ去り、ノーゴールのまま終わったという事実に満足はない。「チャンスは何回もあったので決めていれば楽な展開になったはず。今年はまだゴールが取れていないので取ろうと思っていたけど……」。次の対戦は10月。ホームに古巣クラブを迎える日まで「もっとやれると思っている」とさらなる成長を期する。

(取材・文 竹内達也)
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