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終了間際にバイロン追撃ゴールも…相手ボール、セカンド奪えず苦戦の日本高校選抜はブレーメンに敗れる

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後半終了間際、日本高校選抜はバスケス・バイロン(青森山田高→いわきFC)の左足シュートで1点を返したが…

[4.20 デュッセルドルフ国際ユース大会 日本高校選抜 1-3 ブレーメン]

 日本高校選抜が初黒星――。欧州遠征中の日本高校選抜は20日、第57回デュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ)予選リーグ第2戦でブレーメン(ドイツ)と対戦。0-3からFWバスケス・バイロン(青森山田高→いわきFC)のゴールで1点を返したが、1-3で敗れた。予選リーグ1勝1敗の日本高校選抜は、同日行われる予選リーグ第3戦でフランクフルト(ドイツ)と対戦する。

 日本高校選抜は18日の開幕戦(対ボルシアMG)をFW染野唯月(尚志高3年)の直接FKとFW宮崎純真(山梨学院高→甲府)の決勝ゴールによって2-1で勝利。第1戦から染野と右SB白井陽貴(矢板中央高→法政大)が先発を外れ、左SB水野雄太(大津高→早稲田大)とFW武田英寿(青森山田高3年)が初先発した。

 4-3-3システムのGKは飯田雅浩(青森山田高→国士舘大)、4バックは右松尾勇佑(市立船橋高→関西大)、CB西田翔央(東福岡高→早稲田大)、CB豊島基矢(青森山田高→順天堂大)、左SB水野。中盤は1ボランチに岡井駿典(市立船橋高→中央大)が入り、オフェンシブの位置に天笠泰輝(青森山田高→関西大)と秋山裕紀(前橋育英高→新潟)。3トップは2シャドーに宮崎と武田、CFはバイロンが務めた。

 前半は日本高校選抜のペースだった。初先発の水野がドリブルで1度2度と左サイドをドリブル突破。8分にはペナルティーアーク付近でバイロンが獲得したFKを武田がグラウンダーの左足シュートで狙う。

 日本高校選抜はbボールを細かく繋いでワイドのオープンスペースを活用し、水野、松尾の両SBが果敢な仕掛け。攻撃で主導権を握っていた日本高校選抜は、前半半ばまでにブレーメンに3枚のイエローカードを受けさせていた。

 だが、ゴール前まで持ち込みながらもシュートを打たずにパスを選択するシーンの連続。朝岡隆蔵監督(前市立船橋高)からも「最後のところが緩すぎる!」と言う声が上がっていた。ブレーメンのビルドアップに対し、選手同士の距離感悪く間延びしてしまっていた日本高校選抜は奪いきれずにズルズルと後退。加えて、フィフティーボールでことごとく拾われると、25分ハーフの前半終了間際に連続失点してしまう。

 20分、自陣エンドライン付近で水野が1対1から前に入られてシュートを打たれると、GK飯田が弾いたボールを押し込まれて失点。直後に秋山の左CKから走り込んだ岡井の決定的なヘッドが枠を外れると、23分に相手の左ロングスローをクリアできずに頭で決められてしまった。

 日本高校選抜は後半開始から水野と宮崎に代えてCB白井陽貴(矢板中央高→法政大)とMF鈴木唯人(市立船橋高3年)を投入。ボールを奪えずに押し込まれ、攻撃でもビルドアップの途中でのミスで攻めきれない日本高校選抜は、岡井を3バックの中央に配置した3-4-3へスイッチして巻き返そうとする。

 だが、逆に右サイド側から崩されて0-3。その後、天笠と秋山に代えてDF大石悠介(山梨学院高→国士舘大)とFW染野唯月(尚志高3年)を同時投入した日本高校選抜は、相手がペースを落としたことあって押し返す。武田の個人技などでゴール前のシーンを作ると、25分には連続のショートパスから左の武田がDFを引きつけてWB豊島へ繋ぐ。豊島のマイナスのクロスを受けたバイロンが切り返しから左足で決めたが、反撃はこの1点ののみに終わった。

 朝岡監督は「ちょっとの違い。こっちか相手に転がる5分5分のところが相手に転がって、9対1になっていた」とボールの拾い合いや競り合いの部分で完全に劣勢だったことを指摘する。右SB松尾が幾度か対人で競り勝ち、豊島が落ち着いて相手を剥がしているシーンやバイロンが体を張ってファウルを誘うシーンもあったが、全体的にイーブンボールや相手ボールを奪い切る回数が少なかったことは確か。中途半端なクリアや攻撃で自分たちを苦しくしてしまっていた。選手たちは3時間半後に行われるフランクフルト戦へ向けて宿舎へ移動。流れを維持できなかった試合から切り替えて、勝ち点3を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018
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第57回デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会公式サイト(別サイトに移動します)

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