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「来た!」と思った一撃はポスト…市船の新エースMF鈴木は“あとわずか”を決められる選手に

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日本高校選抜MF鈴木唯人(市立船橋高3年)(写真協力=高校サッカー年鑑)

[4.21 デュッセルドルフ国際ユース大会 日本高校選抜 1-1 ブラガ]

 本人にも「打った瞬間、絶対に来たと思いました」とゴールの感覚があったという。25分ハーフゲームの後半25分、日本高校選抜MF鈴木唯人(市立船橋高3年)は右中間でボールを奪うと、細かいタッチのドリブルから中央方向へ一気に加速してDFを外し、左足シュート。「決まった」と思われた一撃だったが、ボールはニアサイドのポストを直撃して大きく跳ね返った。スコアは変わらず、1-1で試合終了。鈴木はヒーローになるチャンスを逃したことを悔しがっていた。

 FW、オフェンシブ、ボランチも起用にこなす鈴木は今大会、ここまで3試合連続で途中出場。予選リーグ突破を懸けたブラガ(ポルトガル)戦は左FWとして初先発した。前線の3人のポジションバランスを考えてトップ下気味の位置でプレーした鈴木は、ルーズボールを拾う部分や奪い返しの部分を意識。そして「チャンスが来たら仕留めようと思っていた」

 予選リーグ突破のために勝つしか無いブラガが、ロングボール中心の攻撃となったため、後半はボールが落ち着かない展開に。引き分けて予選リーググループ3位以上を決めれば大会最終日に最低1試合を行うことができる日本高校選抜は、まず勝ち越し点を与えないことに意識を傾けながら、カウンターで仕留めようとしていた。

 後半23分にはFW宮崎純真(山梨学院高→甲府)が左サイドを個で打開。そのままPAまで持ち込んでGKと1対1となった。シュートのこぼれを鈴木が詰めるが、シュートはGKとDFに当たって外へ。決定機を逸した鈴木だったが、自らボールを奪って迎えたチャンスで相手DFのマークを巧みに外し、左足を振り抜いた。

 だが、「来た」と思ったシュートはポスト。今大会、途中出場した試合でもシュートチャンスを迎えていた鈴木だが、DFにブロックされたり、わずかにゴールから外れたりして決め切ることができていない。「いつも自分は、ほんの少しの、あとわずかってところなので。最後で(相手GK、DFに)当たったり、外したり、市船でも迷惑をかけてしまっている」。今回もそのわずかが、課題となってしまった。

 成功体験もある。3月のU-18日本代表UAE遠征のU-18ロシア代表戦ではFWの落としを受けると、PA外側から左足で無回転のスーパーゴール。「スーパーゴールでしたね。その時に思ったのはシュートの時にしっかり振るっていう大事さ」。シュートの際は、自信を持ってしっかりと足を振り切ること。そして自分はメンタル面のコントロールが上手く行けば国際試合でも力を発揮できることが分かった。

 メンタル面のコントロールは、市立船橋で2年間指導を受けた朝岡隆蔵監督(前市立船橋高)からも指摘されてきた課題だ。「昔から自分は自信持ってプレーすればできるのに、こういうところに来て最初は出れなくて気持ち乗らないとフワッと入ってしまうところがある。メンタルが課題。それがなくなれば試合や練習で自分の良さも出て、(また違う)課題も出てくる」。

 高校選抜に慣れて迎えたこの日は良い準備をして、ピッチで良さを発揮していたが、試合だけでなく合宿なども入りのところから力を出せるようにコントロールして臨むこと。加えて特長の攻撃力をより発揮するために、もう一つの課題である守備の部分から献身的に動き、自分の持ち味を表現する回数を増やすことを目指す。

 市立船橋の新エースでもある鈴木は今年、チームを選手権日本一に導くための一年。そして、プロや年代別日本代表の主軸へ駆け上がるための一年だ。今大会では際のところで足が伸び、インターセプトしてくる外国人選手と日本人選手との違いを再確認。自身の課題を改善し、海外の才能相手でもマークを外す、決める力を身につけて飛躍を遂げる。
 
(取材・文 吉田太郎)
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第57回デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会公式サイト(別サイトに移動します)

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