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[Rookie League]目標はB Groupからの日本一。矢板中央が暁星の反撃封じて完封勝利

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前半27分、矢板中央高FW榊原羽琉(右)が決勝ゴール

[4.27 Rookie League第1節 矢板中央高 1-0 暁星高 時之栖裾野E2]

 目標はB Groupからの日本一だ――。関東・静岡の強豪校の1年生たちが90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2019 Rookie League」が27日に開幕。B Groupの矢板中央高(栃木)対暁星高(東京)戦は矢板中央が1-0で競り勝った。

 矢板中央は昨年、A Group8位に終わり、今年は下位リーグのB Groupで戦う。ただし、B Groupで優勝し、A Group上位チームとのプレーオフを勝ち上がれば全国ルーキーリーグ交流大会への出場権を獲得することができる。それだけにCB小出勇翔主将は「今年2部なんですけれども、2部から全国出たチームがないと思う。2部から全国に出てルーキーでも日本一を取れるようにしたい」と力を込めた。

 日本一へ向けた初戦は難しい戦いだった。縦への速い攻撃から相手の背後を狙った矢板中央だが、暁星はセカンドボールを拾うと中盤を活用しながら丁寧なビルドアップ。主将のMF仁平太郎や昨年の全国中学校大会優秀選手のDF荒拓也らが判断を変えながらボールをサイドに展開して攻め返していた。

 それでも矢板中央はコーチングや的確な潰しが光る小出やMF大畑凛生、MF片岡駿太らが切り替えの速い守備。相手ボールをインターセプトすると、そこから素早い攻撃を繰り出して暁星にプレッシャーを与える。そして前半27分、大畑が右サイド後方からFK。これを左SB小森雄斗が頭で合わせる。クロスバーを叩いた一撃の跳ね返りをFW榊原羽琉がゴールへ押し込んだ。

 先制された暁星だが、前半終盤は主導権を握り、コンビネーションからの崩しにもチャレンジ。後半もカウンターからクロスにまで持ち込んでいた。矢板中央のMF久野木力丸らにサイドを攻略されるシーンもあったが、DF陣がゴール前で踏ん張り、終盤にはシュートチャンスも作り出した。

 だが、矢板中央はできかけた穴を選手同士で声がけしながら塞ぎ、局面での強さも発揮して1-0勝利。小出は「矢板中央は引いて奪ってカウンターというサッカー。まだまだ守備の課題やチームで決めていることができてなかったりしたので、ルーキーリーグを通してチームとしてレベルアップしていきたいと思っています」と引き締めた。

 矢板中央は栃木県選抜に選出されている5選手が不在の中でも完封勝利。3年時に迎える第100回全国高校選手権で日本一を狙う世代は自分たちの強みを磨き、この日のように失点せずに勝ち切るチームを作り上げる。


(取材・文 吉田太郎)
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