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後半ATに得点奪い合うも決着つかず、今治東vs四学大香川西は1-1ドロー

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今治東中等教育学校と四国学院大学香川西高は互いに譲らず、引き分けた

[4.29 プリンスリーグ四国第5節 今治東中等教育学校 1-1 四国学院大香川西高 北条球技場]

 高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2019四国は29日に第5節を行い、今治東中等教育学校(愛媛)と四国学院大香川西高(香川)の一戦は、1-1で引き分けた。

 “平成最後”のプリンスリーグ四国。今治東と香川西との戦いは最後まで目が離せない緊迫した展開となった。ともに雨でスリッピーになったピッチに苦しんだ前半は、ロングボールが行きかい、攻守が目まぐるしく入れ替わった。最初にチャンスを掴んだのは、今治東。前半17分に右クロスのこぼれ球を拾ったFW高瀬太聖(2年)が拾い、シュートに持ち込んだがゴールとはならず。以降は「ボールのおさまりが悪く、バタバタしてしまった」(谷謙吾監督)ため、決定機が作れない場面が続いた。

 対する香川西も「先週まではきちんと繋げていたのが、(この日は)繋げなかった。苦しくなって蹴る場面が多かった」(大浦恭敬監督)。それでも、カウンターから見せ場を作り、31分には自陣でのカットからドリブルで仕掛けたMF弓場真之介(2年)がシュート。44分にはMF佐藤新(3年)からFW町田大河(3年)と繋いでMF熊野敬二郎(2年)がゴールを狙ったが、GKに阻まれ無得点で前半を終えた。

 後半に入ると今治東はトップ下のMF岡本航汰(3年)を左サイドにスライドし、1トップから2トップに変更。サイドから中への突破を繰り返した岡本を中心に攻撃のリズムを作り、後半16分には自陣でのカットからMF馬場優汰(3年)、FW山中恵斗(3年)と繋いで、最後は高瀬がゴールを狙ったが、シュートは枠を捉えることができない。香川西も25分に左から弓場、町田と繋いで右サイドに展開。MF宮本大輝(2年)がフリーでシュートを放ったが、GK栁原光汰(2年)の好セーブに阻まれた。

 両者、惜しい場面を作りながらもゴール前での精度を欠き、スコアレスのまま試合を終えるかと思われたが、アディショナルタイムに試合が慌ただしく動く。47分、今治東は高い位置からのスローインをゴール前に持ち込んだところを倒され、FKを獲得。DF長井季也(3年)がゴール前に入れたボールがGKのファンブルを誘い、均衡が崩れた。

 終了間際に失点を許した香川西だが、選手に諦めた様子は見られない。「ラスト1分だったけど、マイナス思考にならないように”1分しかない”ではなく、”1分もあるぞ”と声を掛けて、前に仕掛けた」と振り返るのは町田だ。失点直後のリスタートから素早く前方に展開し、右CKを獲得するとゴール前に上がったクロスのこぼれ球をMF久保洋介(2年)が押し込んだ。

 直後に試合終了の笛が響き、1-1でタイムアップ。今治東のDF大谷一真(3年)が「5節を戦って失点は全てセットプレーから。今日も意識してやっていたけど、最後の最後で油断が出た。そこをもっと突き詰めてやらなければいけない」とコメントしたのに対し、香川西の大浦監督は「うちとしては100%負けゲーム。何とか引き分けに持ち込めて良かった」と安堵の表情を浮かべていた。

(取材・文 森田将義)
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