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[関東大会予選]日大藤沢が繰り出す“トライアングルアクティブディフェンス”、攻撃では岡田、多田の両SBが躍動

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日大藤沢高の右SB岡田怜が攻め上がりからクロス

[4.30 関東大会神奈川県予選準々決勝 日大藤沢高 2-1 東海大相模高 横須賀リーフ]

 日大藤沢高は17年のインターハイ全国準優勝後、新たなスタイルのサッカーに取り組んできた。守備時は4-3-2-1の三角形で形成して守る通称“トライアングルアクティブディフェンス”。佐藤輝勝監督が「(東海大相模高は研究して)斜めに入れてきていたけれど、それはほとんどやらせずに守っていた」と評し、CB青木駿人主将(3年)が「みんなやりかたを熟知していて、きょうも相手に中を割らせていない」と振り返ったように、この日も中央の密集で相手を挟み込んでボールを奪い取り、そこから距離間の近いパスワーク、オープンサイドへの攻撃で前回王者・東海大相模高を押し込んだ。

 ボールを奪って攻撃に移ると、注目の右SB岡田怜(3年)と左SB多田夢都(3年)が前方に大きく空いたスペースへスプリント。抜群のスピードを活かして一気にコーナー、PA付近まで駆け上がり、決定的なクロスを配球していた。また、SBの攻め上がりに2シャドーの選手や3ボランチに位置するMF植村洋斗(3年)ら絡む形でサイド攻撃。守備とは逆の三角形を形成し、分厚い攻撃を繰り出していた。

 50m走を6秒前半で走る俊足SB岡田は「このチームはサイドで起点作って崩すのが自分では武器だと思っているのでそこを意識していました。自分が仕掛けることによって逆の植村が楽になったり、ボクのところで(DF)2人くっつけば下の齊藤夏が空いてアーリークロスが上げられたりすると思うので、一人一人が互いを活かしていければいいと思います」
 
 岡田は元々SHで高校進学後に本格的にSBへ。昨年も左サイドでスピードを発揮していた多田とともに両翼で攻撃力を発揮している。本人は「抜いたあとのクロスやシュートが自分では課題だと思っているのでこだわってやっていきたい」。ポゼッションから相手の守りをこじ開ける力を持つ日大藤沢だが、“トライアングルアクティブディフェンス”からの破壊力あるオープン攻撃にも注目。

(取材・文 吉田太郎)

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