[5.3 J1第10節 川崎F3-1仙台 等々力]

　新戦力がついにベールを脱いだ。今季、川崎フロンターレに加入したブラジル人DFジェジエウが初出場初先発。負傷離脱したDF奈良竜樹に代わってセンターバックの一角に入ると、奈良とは異なる魅力、持ち味を遺憾なく発揮した。

　出場機会が得られなかった期間を乗り越え、待望のJデビュー。「今まで日々トレーニングをしてきた。いい準備は常にしてきたし、自分のできることをこの試合でも精一杯出すことができた」。身体能力を生かし、強さと速さを備えた対人守備で仙台のエースFWハモン・ロペスを封じた。空中戦でも圧倒した186cmの長身センターバックは、さらに足元の巧さも示す万能ぶりだった。

「落ち着いてプレーすることができたし、チームメイトのサポートがあって、自分の能力を多少は見せることができた。緊張感もありました。ここで満足せず、もっと成長して次のチャンスをつかみ取れるように頑張っていきたいと思います」

　ジェジエウが好プレーを見せる度にサポーターからは拍手が送られ、2万5789人が集まった等々力陸上競技場を何度も沸かせた。デビュー戦で大きなインパクトを残し、「サポーターの皆さんに今日見ていただいたようなプレーを、もっともっと今後も見せていきたい」と息巻いた。

(取材・文　佐藤亜希子)

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