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“再会”した斉藤光毅に刺激…京都の18歳福岡慎平「盗めるところは盗みたい」

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攻守に持ち味を発揮したMF福岡慎平

[5.5 J2第12節 横浜FC-京都 ニッパツ]

 京都サンガF.C.で先発の座をつかんだMF福岡慎平は攻守に持ち味を発揮した。ポジショニング良くボールに絡んでゲームを落ち着かせ、セカンドボールを回収。後半立ち上がりには裏へのパスに素早く抜け出したところで倒され、2点目につながるFKをゲットした。

 京都の下部組織で育った福岡は、高校3年生だった昨シーズンも2種登録選手として10試合に出場した期待の生え抜き。トップ昇格を果たしたプロ1年目の今季もここまで9試合に出場し(うち先発は7試合)、直近3試合はインサイドハーフで出場を続けている。

 福岡といえば、2年前にU-17W杯を戦った“00ジャパン”のキャプテン。同大会では10番を背負い、ピッチ内外でリーダーシップを発揮した。森山佳郎監督から高く評価された人間性は、選手としての魅力のひとつ。チームメイトや森山監督はもちろん、取材陣の心も掴んだ。

 高校2年生だった当時から、メディアに囲まれても構えることなく、肩の力を抜いて快活なやりとりをする姿があり、それは初々しい同世代の中では異質だった。同大会中もチームを鼓舞し、ミスして涙する仲間には真っ先に寄り添った。

 サッカーに対して真摯な福岡らしい姿勢で、今シーズン序盤に抜擢された右ウイングバックの新境地にも前向きに挑戦した。「ボランチにはこの位置にいて欲しいんだなとか、このポジションを取ったらボールが来るんだなとか、新しいことを感じられた。楽しかったですね」。

 成長著しいこの時期に、現在向き合っている課題のひとつはフィジカルコンタクトの部分。横浜FC戦でも大柄な外国人選手と球際で激しく戦った。自身は「勝ってる部分もあったけど数は少なかった」と冷静に振り返る。

「徐々に筋肉もついてきてると思うけど、まだまだ足りない。全部勝てるように体の強化をしたり、どのタイミングで当てるのか。試合を重ねるごとに成長したい。チームのベテランの選手にも学んで、練習から勉強したいです」

 後半開始からは、世代別代表で付き合いの長いFW斉藤光毅(横浜FC)が投入され、キックオフ前に握手するシーンがあった。

「相手チームにいた斉藤光毅もそうですし、(久保)建英も活躍している。彼らは体が強いというか、当てるタイミング、体の使い方がうまい」。この試合でも小柄な斉藤がうまく体を使って相手をかわし、ボールを奪い返す場面があった。1学年下、同世代の活躍に刺激を受け、「盗めるところは盗みたい」と声を弾ませた。

 攻撃面ではゴールへの意識も見せた。前半28分、左サイド深い位置からMF小屋松知哉が折り返し、MF重廣卓也のラストパスを受けた福岡はPA手前の位置から左足で狙ったが、グラウンダーのシュートは惜しくも枠を外れた。

「結果を残さないと生き残っていけない。ゴール取りたいっすね。そろそろ決めたい」。定位置をつかんだ次の目標は今季初ゴールという結果。明るい笑顔の中に強い決意をにじませた。

(取材・文 佐藤亜希子)
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