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[MOM609]筑波大MF池谷祐輔(2年)_背水の陣

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後半2分のMF池谷祐輔の今季初ゴールが決勝点になった

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.6 関東大学L1部第5節 筑波大1-0順天堂大 柏の葉]

 試合前に小井土正亮監督からハッパをかけられていたという。筑波大は開幕から4戦で10得点を記録。4得点を決めたFW森海渡(1年=柏U-18)を筆頭にFW三笘薫(4年=川崎F U-18)、FW犬飼翔洋(4年=中京大中京高)、MF加藤匠人(2年=柏U-18)の攻撃陣ですべてを決めていた。

 ただ攻撃陣の中で蚊帳の外の選手もいた。今季よりトップ下で出場するMF池谷祐輔(2年=川崎F U-18)は得点、アシストともにゼロ。試合前には指揮官に「次はないぞ」と言葉で気合を注入されていた。まさに背水の陣だった。

 だが神様は見ていた。チャンスがやってきたのは後半2分、左サイドを三笘とMF渡邊陽(3年=浦和ユース)のコンビで崩すと、マイナスクロスが池谷の足もとに入る。「自分は上手く合わせるだけだった」というように左足で冷静にコースに蹴り込んで、今季初得点を奪った。

 トップ下でのプレーは今季より取り組んでいる。川崎F U-18時代も含め昨年までボランチを主戦場としていたが、攻撃意識の改善を求める指揮官にトップ下への転向を提案された。本人も「得点とかアシストに関する貪欲さは増してきた感じ」とプラスに捉えて貪欲に取り組めているという。

 昨季はリーグ戦15試合に出場。がむしゃらにプレーし、先輩からポジションを奪う立場にいたが、今季は早くも逆転現象が起きようとしている。1年生にMF岩本翔(1年=G大阪ユース)が入学。トップ下を主戦場とする選手で、開幕からベンチ入りを続ける逸材だ。

 池谷も「攻撃のクオリティの部分」で感心することが多いと素直に“敗けている部分”を認める選手。ただ「そこで負けていたら先輩として情けない」と経験値で勝負するつもりで、「いい関係で切磋琢磨出来ている」と意識を十分に強めている。

 中でもエースとの経験値はかけがえのないものだ。2学年上の三笘とは川崎フロンターレの下部組織時代から一緒にプレー。「あの人のドリブルは今まで見たことがないクオリティ」と常に一目置く先輩で、池谷の筑波大進学にも大きな影響を与えたという。「何となくこうしたんだろうなというのは分かる」と阿吽の呼吸を作り上げてきた自負もある。

「自分も薫君のドリブルに匹敵するくらいの何かを身につけたい」。今はついていくのは必死ですが、あの人が上を目指すことで刺激になります。目標は高く、アシストとゴールで合わせて2桁行けるように頑張りたいです」 

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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